ちょっとロシアっぽくも、フランスっぽくもあるお料理

 さて、迎えてくれる店長のエレナさん! 可愛い!

 ご安心ください。日本在住5年、一橋大学卒業のエレナさん、日本語完璧。

 押上の「角打利三郎」で腕をふるっていた布川シェフとともに、お料理について、ワインについて、楽しく会話も弾みます。

モルドバってどんな国? 何語を話すの? と矢継ぎ早の質問に、ニコニコ応対してくださるエレナさん。

 グラス片手にメニューを眺める。モルドバ料理の名前は聞いたことのないものばかりですが、詳しい説明に、食欲と知識欲をそそられます。

テーブルマットに置かれたメニュー。

 ちょっとロシアっぽくもあり、フランスっぽくもあるお料理は、やはり国の成り立ちや立地に負うところがあるのでしょうか(注:このように書くのは、筆者にルーマニア料理をいただいた経験がないからで、文化や料理は同じ民族であるルーマニアと、最も共通するところが多いそうです)。

 まずはロシア料理のボルシチで見かけるビーツのカルパッチョ仕立てを注文。

スフェックレ・ロシエ(赤ビーツのローストのカルパッチョ。モルドバ産蜂蜜ソースで) 1,200円。

 ホクホクしたお芋のような、サクサクした大根のような、赤ビーツ。ロシア料理店でいただく角切りのビーツサラダとはまた違った食感に、モルドバ特産蜂蜜の優しい甘みが絡まって、どんどんワインを呼びます。

 次に頼んだ、「カッテージチーズとフェタチーズのピーマン詰め」も色合い、素材ともにモルドバらしい一品。

アルディ・ク・ブレンザは彩り鮮やか。シャキシャキのピーマンとクリーミーなチーズの組み合わせが、やみつきになります。1,500円。

2016.11.07(月)
文・撮影=吉岡のの