新鮮な牡蠣はレモンをギュッと搾って、そのまま食べるのが一番
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この十年ほど、ワインと料理をカジュアルに味わえる店はものすごい勢いで増えましたが、ここ数年は得意分野に特化した店が多くなっています。
西新宿に2015年8月末に出来た「ペスカデリア 新宿店」もそのひとつ。ペスカデリアという名称そのものが「魚屋」という意味ですが、なかでも「オイスター&ワインバル」をコンセプトにして、フランスやスペインの魚介料理を中心にワインを楽しめる店です。すでに銀座と赤坂に先行店はありますが、こちらはずっとカジュアルで、内装も南仏の港町にある地元客相手の食堂のような雰囲気なのです。
新宿西口の小滝橋通り周辺は、かつては猥雑な店が多い地域でしたが、最近は若いオーナーが集まり、居酒屋や中華、ステーキ店など、さまざまな業態の店を展開。東京の中でもホットな地域のひとつになっています。
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ワインの空箱が無造作に並ぶ1階から地下におりると、タイル貼りのカウンターの上に牡蠣がどっさりと載った木箱が何種類も並びます。まさにこれからが旬の、海鮮の王様。オーストラリア、アイルランド、北海道など、世界各地から空輸されたものです。しかも、どれも1ピース500円前後、好きなだけ頼めます。
まずは、お通しのスペイン名物「アホスープ」で胃を守りましょう。アホとはスペイン語でにんにくの意味で、シジミの出汁と合わせた、酒飲みにはぴったりのスターターです。
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そして、この日のおすすめの牡蠣、「マルエモン」(北海道 480円)、「センポウシ」(北海道 490円)、「ピットウォーター」(タスマニア 540円)、「アイリッシュプレミアム」(アイルランド 540円)を。新鮮な牡蠣はレモンをギュッと搾って、そのまま食べるのが一番。合いの手の「茹でたてフランス産ソラマメ」(480円)は、日本のものと違って小粒ですが、皮ごと食べると甘さが口中に広がります。
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2015.11.02(月)
文・撮影=小暮ひろみ