漫画にも流れ込む、日本絵画の伝統を観る
「琳派」とは、広く知られる日本美術史上の一大流派なのだけど、その成り立ちはたいへんユニーク。祖たる俵屋宗達、継いだ尾形光琳に酒井抱一ら中心人物は、それぞれ活動の時期が百年ほどズレている。
つまりは直接の伝承ではなく、憧れの気持ちと精神性を勝手に受け継ぎ発展させてきた、極めて自主性の高い流派なのだ。抱一の弟子・鈴木其一にスポットを当てた今展でも、琳派の技と精神が、大いに堪能できる。
『鈴木其一 江戸琳派の旗手』
会場 サントリー美術館(東京・六本木)
会期 2016年9月10日(土)~10月30日(日)
料金 一般1,300円(税込)ほか
電話番号 03-3479-8600
URL http://suntory.jp/SMA
2016.08.20(土)
文=山内宏泰