日本の絵画史にも燦然と輝く名手・与謝蕪村
まずもって「あの俳句の人!」とのイメージが強い与謝蕪村は、日本の絵画史にも燦然と輝く名手でもあった。墨をごく淡く使い、光景が消え入りそうな山水図。人柄が滲み出ているかのごとく、温かみのある俳画。涼風が吹き込むような蕪村の作品の数々を、たっぷり味わえる展覧会がこちら。
先輩俳人・松尾芭蕉の道中を描いた出品作《奥の細道図巻》など、ほんわり柔らかい筆遣いを、ゆっくり味わってみたい。
特集陳列『生誕300年 与謝蕪村』
会場 京都国立博物館 平成知新館(京都・東山)
会期 2016年8月23日(火)~10月2日(日)
料金 一般520円(税込)ほか
電話番号 075-525-2473
URL http://www.kyohaku.go.jp/
山内宏泰(やまうち ひろやす)
ライター。美術、写真、文芸その他について執筆。著書に『写真のフクシュウ荒木経惟の言葉』(パイインターナショナル)、『上野に行って2時間で学びなおす西洋絵画史』(星海社新書)など。堀江敏幸氏を迎えて「文学ワイン会」を2016年7月25日(月)、銀座エノテカ・ミレで開催。
Column
山内宏泰のこの1枚に会いたい!
美術、写真、文芸その他について執筆するライター、山内宏泰さんがナビゲート。いま見逃せない美術展をテーマに沿ってご紹介する、アートの“ななめ歩き”の提案です。
2016.08.20(土)
文=山内宏泰