クラシカルな船でアドリア海の島巡り
翌日は、朝早く港へ。港と言えば、そう、船に乗って島巡りをしようというのだ。クロアチアは、アドリア海沿いに1244もの島、岩柱、岩礁をもつ国。ドゥブロヴニクの沖合にあるエラフィティ諸島には、14の島々が点在している。そのうち、人が住んでいる島は3島のみだ。
乗り込んだのは、「聖イヴァン号」という、1878年に造られた船。アドリア海で就航している船のなかでもっとも古い船だ。
そのクラシカルな外観はアドリア海の島巡りにぴったり。喜び勇んで乗船したものの、お天気はどんどん下り坂に。青い空、青い海の写真をお見せできずに残念だけれど、それぞれの島に個性があって、帰路の大揺れも含めて楽しい船旅だった。
最初に立ち寄ったのは、シパン島。エラフィティ諸島のなかでもっとも大きな島。島内ではワインも造られ、15世紀には多くの貴族が別荘を建てたという。島内にはふたつの村があり、リゾートホテルもあるので滞在してマリンスポーツを楽しむこともできる。
スジュラジュ村の港近くにある、スコチブハ家の別荘として15世紀に建てられた邸宅を見学させてもらった。ルネサンス様式で、バラが咲く庭園があったり、2階に眺めのいいテラスがあったりして当時の面影が残されている。
広々としたダイニングからは優雅な暮らしぶりが伝わってきた。キッチンには調理器具もそのまま残されていて、まるで印象派の絵画のような雰囲気だ。塀で囲まれた敷地内には塔があり、海賊がやってくるのを見張っていたという。
次に向かったのは、コロチェプ島。人が住む3つの島のうちもっとも小さな島ながら、ホテルやレストランもある。
右:シーフードとオリーブ、トマトなどが載ったブルスケッタがワインに合って、ことのほか美味しかった。
ランチは、この島の海辺にある「ヴィラ・ルザ・レストラン&ラウンジ・バー」で。海に臨むオープンエアのテーブル席が気持ちいいレストランで、5月1日~10月1日の夏季にのみオープンしている。ここからドゥブロヴニクまでは、海が穏やかなら船で30分程度。半日で巡ることができる。
Sv. Ivan(聖イヴァン号)
所在地 Maro d.o.o., Dubrovnik, Croatia
電話番号 098-427177
URL http://www.dubrovnik-panoramacruise.com/
Villa Ruža restaurant & lounge bar(ヴィラ・ルザ・レストラン&ラウンジ・バー)
所在地 Kolocep, Dubrovnik, Croatia
電話番号 020-757-030
URL http://www.villa-ruza.com/
【取材協力】
ターキッシュ エアラインズ
URL http://www.turkishairlines.com/
たかせ藍沙 (たかせ あいしゃ)
トラベル&スパジャーナリスト。渡航140回超・60カ国超、海外スパ取材230軒超、ダイビング歴800本超。日々楽しい旅の提案を発信中。著書は『美食と雑貨と美肌の王国 魅惑のモロッコ』(ダイヤモンド社)、薔薇でキレイになるためのMOOK『LOVE! ROSE』(宝島社)など。楽園写真家・三好和義氏と共著の『死ぬまでに絶対行きたい世界の楽園リゾート』(PHP研究所)が4刷、台湾版も好評につき、中国版出版制作中! 第2弾『地球の奇跡、大自然の宝石に逢いに… 青の楽園へ』好評につき、こちらも中国版出版決定!
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Column
トラベルライターの旅のデジカメ虫干しノート
大都会から秘境まで、世界中を旅してきた女性トラベルライターたちが、デジカメのメモリーの奥に眠らせたまま未公開だった小ネタをお蔵出し。地球は驚きと笑いに満ちている!
2016.07.28(木)
文・撮影=たかせ藍沙