#066 Dubrovnik
ドゥブロヴニク(クロアチア)
ジブリの名画『紅の豚』の舞台のモデルにもなった美しい街
アドリア海に面した、クロアチア最南部の都市ドゥブロヴニク。オレンジ色の屋根で埋め尽くされた旧市街は、ジブリ映画『紅の豚』の舞台のモデルにもなり、“中世の東欧”のイメージそのもの。その美しい旧市街の佇まいは1979年に世界遺産にも選ばれた、別名“アドリア海の真珠”と呼ばれるクロアチアきっての人気スポットです。
旧市街は海に浮かんだ、いわゆる飛び地領土。約2キロの分厚い石の城壁で囲まれ、西のピレ門を中心に、北と東の3カ所に門があり、橋で本土と結ばれています。ピレ門から街へ入ると、ルジャ広場へと続く、メインストリートのプラツァ通りが。その両サイドに脇道が幾筋も走っています。
石造りの建物に挟まれた、細い路地に適当に入ると、ブティックや雑貨店、ジェラート店などが、生活圏に紛れ込むように立っていたりします。目抜き通りと並行した小道は、テーブルと椅子が並べられた、いわばレストラン街。遅い昼下がりまで、ゆっくりとランチと談笑を楽しむ人々を見かけます。
ふと路地から見上げると、建物は接近しながらも、窓が微妙にずらして作られてあることに気付いたりします。お隣さん同士、プライバシーを守り合っているのですね。
ルジャ広場近くでは、クロアチア・カラーの赤×白のパラソルがびっしり並んだ、活気溢れる青空市場が。香り高いラベンダーの手作りの石鹸やはちみつ、工芸品などの屋台が並び、お土産探しも楽しい雰囲気。船着場に面した東のポンテ門付近にもオープンエアのレストランがあり、ツーリストで賑わっています。
2015.10.17(土)
文・撮影=古関千恵子