蒸す、焼く、さまざまに調理された美味肉の宴

 中華風に仕上げた蒸鶏とサラダ。ソースは、酸味と辛味のバランスが絶妙だ。鶏は、チャイナドレスのスリットから覗く太もものようにふっくらと魅力的。

 またしてもプレミアムモルツをお代わり。

ネギソースが抜群! 食欲の落ちる真夏にも食べたい一品。

 鶏の次は馬ですか。馬肉のレアカツレツは、ちょっと塩をつけるだけで充分。間違いなしのうまさ。キリっと冷えた白ワインを頼まずにいられない。

サクサク、ジュワ~っと口の中で馬が跳ねる。

 豚ロースと焼野菜。もう少し洒落たメニュー名にしてもよさそう(せめてローストポークとか)だが、あえて直球なのも、そしてきざみトリュフがまたまた惜しみなくかかっているこの豪快さも光山スタイル!? ジューシーな豚肉はもちろん、焼き野菜のうまさにも惹かれる。

2種のソースも添えられている。手前の赤いソースはアリッサといい、唐辛子ペースト、油、レモン果汁、塩こしょうなどを合わせた、ベルギーではおなじみのピリ辛ソース。

 子羊背肉が登場。グリーンソースや焼きトマトと合わせていただくと、またひと味違った味わいに。肉、肉、肉、と続いてきたが、飽きることがない。いや、もっと肉が欲しい!

なんと立派なラムチョップ! これはもう、赤ワインを頼まずにいられない。

 そう思っていたところに運ばれてきたのが、牛肉とフリッツ。この日のメインだ。

 肉山でも使われている熊本の赤牛は、阿蘇の広大な草原でのびのびと育った牛。うまい。火入れも抜群。

 そして、さすが本場ベルギー仕込み。外はカリカリ、中はホクホクに揚げられたフリッツ(フライドポテト)がうまい、うますぎる!

手が止まらなくなるフリッツ。欲を言えば、ベルギー風にマヨネーズもつけて食べてみたかった。

 〆のごはん。この日はそぼろ丼またはシチュー丼を提供。デセールはプリンもしくはチョコレートテリーヌ。

ちょうどいい大きさの〆ごはん。どちらか選べないという人には、ハーフ&ハーフの対応もしてくれる。

 これで6,500円というのは、破格である。しかも実は住友シェフ、狩猟の腕前もすばらしいそうで、先日は自らが討ち取った熊もテーブルに並んだらしい。

 ということは、冬はジビエも出たりして? と、寒くなる時期が待ち遠しい、ムシムシする初夏の一日なのであった。

肉友(にくとも)
所在地 東京都中央区日本橋本石町3-2-5マレ本石ビ2階
電話番号 03-5203-8040
営業時間 17:00~23:00(L.O. 22:30)
定休日 日曜日(団体様、貸し切りは要相談)
予算 ディナーコース6,500円
[2016年6月訪問]

Keiko Spice(けいこ すぱいす)
東京都生まれ。得意なディスティネーションはハワイと香港。普段は3日に1回のペースで焼肉を中心とした食生活。別名「肉の妖精」。

Column

新店来訪! 美味しい出合いに一番乗り

ニューオープン、シェフやメニューが変わった店、面白い企画を立ち上げた店……などなど、なにかと「新しい」店を一番乗りで紹介するページ。「美味しい出合い」にご注目ください!

2016.07.04(月)
文・撮影=Keiko Spice