どら焼きは、粒あんとコンフィの意外な組み合わせ
どら焼きは「和魂洋才」ならぬ「洋魂和才」のお菓子。ふっくら炊かれた北海道産大納言小豆の粒あんに季節の果物のコンフィが合わせられているのですが、粒あんとコンフィの意外な組み合わせが絶妙です。しっとりフワフワのどら焼きの皮と、粒あんと果物のコンビとは、ありそうでなかった斬新な味わい。できたてのどら焼きは皮の香ばしさとコンフィのフレッシュなフルーツ感が魅力的ですが、1日おくと皮とコンフィの一体感が出て、また別の美味しさです。
常連の中には、多めに買って帰って冷凍庫で凍らせ、お風呂に入る前に冷凍庫から出しておき、お風呂上がりに半解凍のどら焼きを食べるのが好き! という人もいるのだとか。バリエーションは定番の「レモン」を含め、「りんご」「ぶどう」「金柑」など、その時季の果物のコンフィを合わせたものが約5種類。全種類買って、冷凍庫にストックしてみたくなります。
店内は一見、和菓子屋さんというよりカフェのよう。お抹茶とともに背筋を伸ばしていただく和菓子もいいけれど、中国茶や日本酒と共にゆっくりとつまむ和菓子は、また別の美味しさ。「谷根千」散歩がてら、休日の午後に足を延ばしてみてはいかがでしょうか。
和菓子薫風
所在地 東京都文京区千駄木2-24-5
電話番号 03-3824-3131
営業時間 13:30~19:00
定休日 月・火 (土・日不定休)
URL http://wagashikunpu.com/
小松めぐみ (こまつ めぐみ)
東京都生まれ。食い道楽の親の影響で、10代半ばにして料理に目覚める。大学卒業後、出版社勤務を経てフリーランスに。2000年に独立し、主に雑誌で飲食関連の記事を編集している。
Column
小松めぐみの和菓子で和む、ほっこり時間
落ち着いた和の空間で和菓子をいただき、ほっこり和む、幸せな時間。仕事の合間や散歩の途中に、自分の時間を取り戻せる甘味屋さんをご紹介します。
2016.03.31(木)
文・撮影=小松めぐみ