半島のつま先にたたずむ美しい山岳都市へ
次に訪れたのは、イタリアではプーリア州につぐオリーブオイルの生産量を誇る南部のカラブリア州。形がブーツに例えられるイタリアで、つま先の部分にあたる州。オリーブの他に唐辛子の産地としても有名だ。
まず、中世の美しい街並が残る標高500メートルの山岳都市アルトモンテに向かう。ここで家族経営のホテル「バルビエリ」に宿泊して、レストランでカラブリア料理を味わった。
まず、前菜にはカラブリア名物の乾燥させた唐辛子とトマトの炒め物。サラミやチーズの盛り合わせには、ンドゥイヤという唐辛子と豚肉の背脂の腸詰めのペーストと、モスタルダというグレープソースが添えられている。この大きな唐辛子は辛くなく、素朴な味の地方料理にワインが進む。ンドゥイヤの方はピリ辛。
朝ごはんの目玉焼きにも、乾燥唐辛子の素揚げが添えられている。香ばしい唐辛子にまったりしたタマゴの黄身が合う。
右:サンタ・マリア・デッラ・コンソラツィオーネ教会には、『受胎告知』の絵で有名なシモーネ・マルティーニの作品がある。
オリーブ農園に向かう前に「ぜひアルトモンテの美しい旧市街を見て行って」と宿の主人に案内されて、丘の上に14世紀に建てられたというサンタ・マリア・デッラ・コンソラツィオーネ教会を訪ねる。ここから丘の斜面に沿って石畳の道と趣のある古い家並が続く。
Barbieri(バルビエリ)
所在地 Via Italo Barbieri, 30, 87042 Altomonte CS
電話番号 0981-948072
URL http://www.famigliabarbieri.net/
2016.02.23(火)
文・撮影=小野アムスデン道子