オーロラを上手に撮影するコツ その1
「自分自身と機材の防寒対策を怠るなかれ」
極寒の地ではカメラ機材と自分自身の防寒準備が大切である。
まずは自分自身が寒さでぶっ倒れないように防寒用衣類は重要。冬用ジャケット、インナーシャツ、スパッツ、防寒ズボン、厚手靴下、帽子、手袋など。これは山岳用品店などで相談するとよい。そして一番重要なのは靴、スノーブーツである。「安かろう、悪かろう」なので靴だけは値段が高くなっても良いものを用意するべし。
機材関連では、カメラ、レンズ、三脚、レリーズ、データカード、予備バッテリー、使い捨てカイロ、小さい懐中電灯、大きいビニール袋(カメラバッグをまるごと入れる)、カメラを保護するカバー。
このカメラ保護カバーは市販のビニール製のものだとマイナス30~40度ではパキパキと割れてしまうので、キルティングやフェルトの布などで自作することをお勧めする。ちなみに私のものはキルティング布でレンズの部分を丸くくりぬき、液晶モニターが見えるように四角くくり抜き、おまけにカメラのバッテリー部分に使い捨てカイロが入るスペースをつけてつくったもの。
縫製なんてできないという方は、市販の大きいキルティング巾着を買ってレンズの部分と液晶モニター部分をハサミで切るだけでも保護になる。
予備バッテリーは必ず服の内ポケットに入れて自分の体温で温めておくこと。
手袋は二重に。薄手のシルクの手袋を中に着けて、上の手袋は毛糸でもフリースでもスキー用でもOK。しかし、上の手袋の人差し指の第一関節部分は切り落とす。シャッターボタンを押す指だから。切り落とすと他の時に使えなくなってしまうと思う人は、手袋の人差し指第一関節の部分に布製ガムテープをぐるぐると固く巻きつけて、シャッターを押す感覚がわかるようにしておくとよい。
ではいざ、撮影へ!
2016.02.21(日)
文・撮影=山口規子