香港×ヨーロッパ気分がますます盛り上がる!

 メインは、メニューに「香港の洋風料理」と書かれていた「真鯛と野菜のグラタン マカオ風」だ。パンに合わせるといい、ということで、カンパーニュやくるみパンもメニューにある親切ぶり(しかし、絶対にごはんはない)。いよいよビストロっぽいのである。ちなみにチーズも揃っています。

 グラタンは見事にグラタンで、でもどこか中華。鯛は切り身がドーンと入っていて、そこにクリーミーなソースをたっぷりとかけ、オーブンで焼いたかんじ。またソースに身悶えしちゃうのである。このとろりとしてコクに満ちたクリームのソースがとてもいい。中華な隠し味が入っているのだろうか、決して単なる洋食屋さんのグラタンではない。しかも、野菜が妙においしい。グラタンになっているのにしゃっきり感が残っていて、淡白な鯛を引き立てる。確かにこれはワインがないと始まらない!

 キノコとラムの煮込みもいただく。お漬け物がなかったらほんとにビストロっぽいじゃないか。きのこだしと肉汁が相まったこの煮汁がまたおいしくて、普段なら「なぜここにレタス!?」と思ってしまうレタスも、香港料理のシャキシャキレタス(これもメニューにあった)のようにうれしいのであった。

煮込み。脇役のはずのキノコが光っていた。秋にまた食べたいひと皿だ。

 〆は香港焼きそば。コシのある細麺を炒めたオーソドックスな香港焼きそばなのだが、「つまみになるように」と味が少しだけしっかりしている。ちびちびいただいている白ワインがついつい進んじゃう!

ムチムチとしてしなやかな麺といい、色艶といい、これぞ香港スタイル。

 最初に泡やらビールやら飲んでから白ワインのボトルを開けたが、残念ながら飲みきれない。しかし、大丈夫なのです! ここは飲みかけボトルのお持ち帰りがOK。グラスよりうんと選択肢が広がり、無駄なく飲めるというありがたさ。飲めないプレッシャーも半減します。とはいえ、なにしろ料理に合うので結構ワインを飲んでしまった。なんだか旅先のヨーロッパで香港料理を食べているような楽しい夜でした。

ノムカ
所在地 東京都北区赤羽西1-7-1 ループ館B1
電話番号 03-5948-4233
[2015年7月来訪]

北條芽以(ほうじょう めい)
神奈川県鎌倉市生まれ。情報誌編集者を経てフリーライター、料理本の編纂を行う。好きなのは炭水化物(特にごはん)とお肉の組み合わせ。お酒はあまり飲めない。「左手にごはん茶碗を!」

Column

北條芽以のLOVEレストラン

美味なるLOVEなひと皿を求めてレストランに通う日々。
著者が偏愛する、この季節、このお店のLOVEはいったい何? あなたの次のレストラン選びに参考になること間違いなし!

2015.09.30(水)
文・撮影=北條芽以