量り売りのハードパン「アルビオレ」
バゲットやカンパーニュなど、しっかり焼き込まれたハード系のパンが目を引きます。「ルヴァン・リキッドとオレンジの皮から起こした天然酵母、ルヴァン・デュウを使い、発酵をしっかり管理。粉のおいしさを最大限に引き出しました」。
「バゲットも自慢ですが、ぜひ、アルビオレを食べてみてほしい!」と村田さん。長さ40センチもある大きなパンで、1グラム1円の量り売り。好きなだけカットして買うスタイル。焦げや穴あき、いびつな形もご愛嬌。
材料は、強力粉と全粒粉、塩と水にルヴァン・デュウ。イーストは極々わずか。低温発酵して、焼き上がるまで48時間かかるのだそう。
断面は気泡部分に光沢があり、弾力もあって、外側はパリッ。噛むと粉の甘みと旨みが広がります。一度食べたら、忘れられない味わいです。
食パンは、卵黄を使い、サクッとした歯触り。毎日食べても食べ飽きない、軽やかなおいしさ。関西人が好きな分厚い4枚切りも用意されています。
右:「バターロール」90円。
「フランスでブーランジェとして身につけた技で作るパンはもちろん、日本のパン職人としてのパンも、どちらもきちんと作りたいんです」。おやつパンも日仏両方のアイテムが並んでいます。こんがり焼き色がついたクロワッサンやデニッシュの美しい層に見とれ、ふっくらしたメロンパンやツヤツヤのクリームパンは、思わず手にとってかぶりつきたくなる。
フランス人が大好きな「パン・オ・ショコラ」は、サクッとした歯触りと甘くないチョコの味わいをコーヒーと一緒に楽しみたい。
2015.05.13(水)
文・撮影=そおだよおこ