HERMÈS
シルバーのジュエリー
シルバーというと、一般的にゴールドよりもカジュアルな素材というイメージがありますが、エルメスのシルバーは特別。成熟した女性にふさわしい、大人のためのシルバージュエリーは、まさにエルメスというメゾンのスピリットを体現したもの。知的な雰囲気を醸す潔い白の輝きと、アーティスティックなデザインは「自分らしさ」にこだわる女性が、個性を託すにふさわしいジュエリーだと思います。
私自身にとっても、エルメスの提案する女性像は究極の憧れ。エルメスは、ブランドやトレンド等という基準には左右されない一貫した美意識を持ち、本物とは何かを知る女性にこそ似合うもの。逆に言えば、エルメスのシルバーは、個性を確立していない人がつけても、きっとジュエリーばかりが目立ってしまうはず。
大胆なフォルムも、艶やかな純白の輝きも、上質な服にしっくりと溶け込み、その女性の醸す空気感にマッチしているなぁと思えてこそ、初めて生き生きとした煌めきを放つものだと思います。
「エルメスのシルバーが似合うよね」
――私も、そう言ってもらえるような女性でありたいなと思っています。
新作「モール ドゥ・ブリッド H」は、馬具からインスピレーションを受けたアーティスティックなデザイン。大ぶりのイヤリングは、チェーンの流麗なフォルムに女性らしさが漂うデザイン。サイズの違うサークルが手首を彩るブレスレットは、腕を出すこれからの季節にぴったりだ。
伊藤美佐季(いとうみさき)
ジュエリーディレクター。30代でイタリアに遊学、帰国後スタイリストに。ジュエリーや洋服のスタイリングのほか、ジュエリーに関する講演なども行う。
Column
伊藤美佐季のジュエリーのある人生
ジュエリーディレクターの伊藤美佐季さんが指南する、大人のためのジュエリーの選び方と、つけ方のエッセンスを連載でお届けします。
2015.03.15(日)
photographs=Masashi Ikuta(makiura office)
styling=Misaki Ito
hair=ABE(M0)
make-up=FUSAKO(ota office)
model=Franciska
text=Miwako Yuzawa