CHOPARD
「ハッピーダイヤモンド」のリング
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ショパールの代表作「ハッピーダイヤモンド」の中でも、高い人気を誇るのがこのハートモチーフリングです。ハート形=キュートというイメージがありますが、私が今回イメージしたのは「大人の女性がつけるマニッシュなハート」。男性から買ってもらった愛される女のハートのリングではなく、自分で買った潔いハートという感じです。
絶大な人気を誇るハートのリングですが、実は、「可愛いから」とか「女らしいから」という理由で選ぶのは危険。それ自体が甘い印象のあるモチーフだけに「甘さの差し引き」を計算することが大事です。気をつけるべきポイントはフォルム。ぽってりと丸く盛り上がった形なのか、このリングのようにエッジがたったカリッとした形なのかで印象が全く違います。
服装もハートとは逆のイメージのロックとかメンズライクといったテイストを選んだほうが洗練されて見えます。例えば、マニッシュでデキる女のイメージの女性の指に、このハートリングが光っていたら、その女性の心の奥を垣間見たようでドキッとするはず。永遠のモチーフだからこそ、自分だけのハートにとことんこだわって欲しいと思います。
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サファイアクリスタルガラスの中をダイヤモンドが踊る「ハッピーダイヤモンド」コレクション。ハート形のリングは、外側のダイヤモンドとガラスがフラットなデザインで、指通りも滑らか。ダイヤモンドの爪をあえて活かした鋭角的なフォルムと細いアームのコンビだから、ハートでも甘くなり過ぎない印象。
伊藤美佐季(いとうみさき)
ジュエリーディレクター。30代でイタリアに遊学、帰国後スタイリストに。ジュエリーや洋服のスタイリングのほか、ジュエリーに関する講演なども行う。
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Column
伊藤美佐季のジュエリーのある人生
ジュエリーディレクターの伊藤美佐季さんが指南する、大人のためのジュエリーの選び方と、つけ方のエッセンスを連載でお届けします。
2015.02.05(木)
photographs=Masashi Ikuta(makiura office)
styling=Misaki Ito
hair=ABE(M0)
make-up=FUSAKO(ota office)
model=Franciska
text=Miwako Yuzawa
CREA 2015年2月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。