まだまだウユニ塩湖のお楽しみが続く

堅い塩でできた地面かと思っていたら、ところどころに穴が開いていて、中には塩水が!

 高砂さんのウユニ塩湖での撮影をサポートしていたのは、オンリーワントラベルのスーパーコーディネーター、トシさん。ウユニ在住32年、ウユニでもっとも古いガイドのひとりであり、唯一の日本人ガイドだ。誰よりも黒く日に焼けていて、熱いハートの持ち主でもある。

 星空撮影で感動した翌日、高砂さんは車で南下し、チリ国境のアタカマ砂漠へと向かった。ということで、私たちはトシさんを独占してのプライベートツアーとなった! ウユニ塩湖は、約120×100キロという広大な湖だ。トシさんはガソリン代が高くついたとしても、車を飛ばしてその日のベストのシーンへゲストを連れて行ってくれる。

穴の中へ腕を入れて塩の結晶を手探りで採取するトシさん。
まるで水晶のクラスターのように美しい塩の結晶。

 最初に向かったのは、湖面にぽつりぽつりと穴が開いている場所。表面は乾燥して塩の層ができているが、その下に塩水がある場所があるのだとか。そして、自然に陥没して穴が開いたのだという。その塩水にはピラミッド形の塩の結晶が浮かんでいた。その穴の中に腕を深く入れたトシさん、大きな塩の塊を取り出して見せてくれた。まるで水晶のクラスターのように透き通っていて美しい!

塩水の表面に浮かんでいた塩の華。直径2ミリほどのピラミッド形の塩の結晶だ。
建材としても使用される塩のブロック。塩の地面に切り込みを入れて掘り出す。

 この日、もうひとつとびきりのサプライズが用意されていた。「ランチは天空のレストランですよ」と、トシさんが、他の車の姿がない静かな湖面にテーブルとイスを出してセッティングしてくださった。その美しさといったら、もう! ほんとうに雲の上で食事をしているような、不思議な感覚に陥ってしまった。

トシさんがセッティングしてくれた「天空のレストラン」。帽子、サングラス、日焼け止めが必須だ。

 実は、ウユニで4泊という日程を組んだ時、後半は飽きてしまうのではないかと思っていた。ウユニ塩湖は、そんな心配を吹き飛ばすほどの魅力にあふれた湖だった。地下百数十メートルまで続く塩の層が、地形や気象条件によって、こんなにも違う表情を魅せてくれることに、改めて感動した旅だった。

トシさん(左)と、パートナーのエデュさん。最高のウユニを見せてくれる最強のコンビだ。

 ちなみに、毎年催行されている高砂さんの撮影ツアー。来年はp.1でも触れた、ブラジルのレンソイスが候補にあがっているという。あー、また同行したい! ご興味を持った方は旅行貯金をぜひ!

【取材協力】
中南米旅行専門店 オンリーワン・トラベル

URL http://onlyone.travel/

たかせ藍沙 (たかせ あいしゃ)
トラベル&スパジャーナリスト。渡航約140回・60カ国、海外スパ取材230軒超、ダイビング歴800本超。日々楽しい旅の提案を発信中。著書の『美食と雑貨と美肌の王国 魅惑のモロッコ』(ダイヤモンド社)は3刷、薔薇でキレイになるためのMOOK『LOVE! ROSE』(宝島社)は完売。楽園写真家・三好和義氏と共著の『死ぬまでに絶対行きたい世界の楽園リゾート』(PHP研究所)は4刷、台湾版も好評で、第2弾『地球の奇跡、大自然の宝石に逢いに… 青の楽園へ』は2015年4月19日発売予定。
Twitter https://twitter.com/aisha_t
ブログ http://ameblo.jp/aisha

Column

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2015.03.10(火)
文・撮影=たかせ藍沙