シギリヤロックの巨大さに思わず息を飲む

どどーんとそびえるシギリヤロック。手前の人で大きさを見て。
これはどうやって止まっているのと、くぐるのが恐い巨石も通る。

 巨岩シギリヤロックで知られる古都シギリヤも世界文化遺産。火山のマグマが固まって出来たらしいが、地上に唐突に突き出る岩の巨大さには息を飲む。

 王宮が築かれる前は、お坊さんの瞑想の場所だったわけで、世俗と離れてしかるべき。いったい何段あるのかと思えるような頂上までの急な階段、それに時折は大発生して登頂中止になることもあるスズメバチの飛来と、行き着くまでもいろいろ大変だ。

「シギリヤ・レディ」の胸と腰に目が釘付け。
「ライオンの足」。ここからまだ上まで胸突き八丁が。

 暑い昼間を避けて朝から上る。中腹にある豊満な美女の壁画「シギリヤ・レディ」、頂上を目指す最後の踊り場にある「ライオンの足」と、とても5世紀に作られたとは思えない歴史遺産は、カッサパ王の隆盛がうかがえる。

 頂上の王宮跡からは、下界を見下ろす絶景が広がるが、盛者必衰の習いで、父を殺めたカッサパ王はここで弟との闘いに破れて、自ら命を断ったという。

王宮は夢の跡。王となった弟はこの地をお坊さんに寄進したという。

2015.01.20(火)
文・撮影=小野アムスデン道子