世界を旅する女性トラベルライターが、これまでデジカメのメモリーの奥に眠らせたままだった小ネタをお蔵出しするのがこのコラム。敏腕の4人が、週替わりで登板します。

 第65回は、小野アムスデン道子さんが、日本と並びもう一つの自宅がある第2のホームタウン、オレゴン州ポートランドへ里帰りした際の楽しいエピソードをご披露します。

冬のホリデー気分のスタート日、セールを逃すな!

クリスマス商戦スタート! はこの日から。当日のみの特大セールもあちこちで。

 年の瀬も押し詰まってきて、クリスマス、お正月とイベントも続き、日本では日並びのよい今年、大型連休でホリデー気分が盛り上がっているという人も多いのでは? アメリカの場合、この日を境に冬のホリデーに向かってスイッチの入る日がある。

 それは「ブラックフライデー」と呼ばれる感謝祭の翌日。そもそも感謝祭(サンクスギビング)は、イギリスから移住してきたピルグリム・ファーザーズたちが最初の収穫を祝ったのが起こりで、アメリカでは11月の第4木曜日(カナダは10月の第2木曜日)。家族が集いターキー(七面鳥)を焼いて収穫のご馳走をいただくという、日本でいうお正月のような雰囲気だ。

感謝祭のご馳走といえばコレ。ディナーの丸焼きを翌日はターキースープにして、こんなにきれいにいただいてしまう。

 そしてその翌日が、ブラックフライデーと呼ばれる特売セール日で、クリスマス商戦のスタート日なのだ。小売店がこの日は黒字になることからこの名が付いたらしいが、昨今のセール・フィーバーぶりは激しく、大型店やアウトレットなど金曜日になった瞬間(つまり真夜中)にスタートするところも増えてきて、目玉商品は朝にはすでに売れ切れということもママある。当日は、衣服などは全品半額というようなショップも多い。

 2014年は、この「米国式クリスマスプレセールが、今年は英国にも飛び火」といったニュースが出ていたぐらいなので、日本にも遠からずブラックフライデーがやって来るかも。

2014.12.23(火)
文・撮影=小野アムスデン道子