ドゥナ 4Kデジタルリマスターで再上映されるということは、ブルーハーツの歌も含め、この作品が世代を超えて選ばれる映画であることを示しています。韓国では馴染みのなかったバンドですが、言葉は分からなくても、歌が身体に直接響きました。映画館で見逃した方や、まだ作品を観たことがないという方は、この機会にぜひ大きなスクリーンで観て、感じてほしいです。

相澤洋美=文
三宅史郎=写真

(前田亜季、香椎由宇、関根史織)
大園蓮珠=スタイリング
坂本志穂(グラスロフト)=ヘアメイク
(ペ・ドゥナ)
SADA ITO=ヘアメイク

『リンダ リンダ リンダ 4K』
新宿ピカデリー、渋谷シネクイントほか全国公開中
 

INTRODUCTION
山下敦弘監督の初35mm作品『リンダ リンダ リンダ』が、2005年の公開から20年の時を経て、4Kデジタルリマスター版として再上映。韓国のみならず、世界で活躍する俳優ペ・ドゥナが歌う、たどたどしくも心に響くブルーハーツの名曲たちと、実際にドラムとギターに挑んだ前田亜季と香椎由宇のひたむきなたたずまい、本職ミュージシャンながら演技初挑戦で女優たちと渡り合ったBase Ball Bear の関根史織の奇跡的なコンビネーションが、4Kデジタルリマスター版でより一層鮮やかに蘇った。
 

STORY
高校生活最後の文化祭に向けて、オリジナル曲を練習してきた立花恵、山田響子、白河望の3人は途方に暮れていた。ライブまであと3日という時に、ギターの萌が指を骨折。ぶち切れたボーカルの凛子が抜け、バンドが空中分解してしまったからだ。その場の勢いで韓国からの留学生、ソンに声をかけ、バンドを結成することになったが、本番まであと3日。4人は無事に本番を迎えることができるのか──。
 

STAFF&CAST
監督:山下敦弘/脚本:向井康介、宮下和雅子、山下敦弘/主題歌:「終わらない歌」(ザ・ブルーハーツ)/出演:ペ・ドゥナ、前田亜季、香椎由宇、関根史織 (Base Ball Bear)、三村恭代、湯川潮音、山崎優子(新月灯花/RABIRABI)、甲本雅裕、松山ケンイチ、小林且弥/2005/日本/114分/配給:ビターズ・エンド/©「リンダ リンダ リンダ」パートナーズ

【『リンダ リンダ リンダ』20年目の同窓会】「ペ・ドゥナ差し入れの辛ラーメン」「スカート丈まで細かく設定」香椎由宇、前田亜季、関根史織、ペ・ドゥナが語る撮影秘話〔後編〕〉へ続く

2025.09.09(火)
文=相澤洋美