2024年は『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』、今年は『風林火山』と、2年連続でカンヌ国際映画祭ミッドナイト・スクリーニング部門で出演作が上映されたルイス・クー(古天樂)。まさに香港映画の顔として、七面六臂の活躍を見せている。
ジュノ・マック監督のクライム・スリラー『風林火山』(Sons of the Neon Night)では、猫だけが友のバーテンダーにして腕利きの殺し屋チン・マンシン(程文星)をどこか哲学者のように演じている。この映画は東京国際映画祭での上映も決まり期待が高まっているが、今年のカンヌでの上映直後に実現したルイス・クーのインタビューをお届けしたい。
都市伝説かのように言われていた映画
 
――『風林火山』、ビジュアルが圧倒的で、スーパークールともいうべき映画でした。
『風林火山』は2018年の撮影終了後、ポストプロダクション(撮影後の作業)にめちゃくちゃ時間がかかってしまいました。コロナ禍もあったため、なかなか公開されないので、香港ではこの映画は都市伝説かのように言われていたんです(笑)。でもちゃんと出来上がりましたよ。
 
――この映画の時代設定は1994年ですね。『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』も1980年代半ばという設定で、香港返還前の時代でした。香港映画は近年、この時代を描くことが多いように思うのですが、それについてはどう思いますか?
それは私に聞かれても、わからないな(笑)。その質問は私よりも、監督たちに聞いた方がいいと思いますよ。ただ実際のところ、ここ最近の傾向として、その年代を描くことが多いとは思いますね。
 
――役者としてルイスさんが『風林火山』に参加するのは、大きな賭けではなかったですか? 監督のジュノ・マックはミュージシャンでもあるマルチ・アーティストで、この映画に出演もしていますが、映画監督としては『キョンシー』(2014)しか撮っていない、いわば新人でした。しかも映画は香港史上最大と言われる、巨大なプロジェクトです。
どちらかといえば、私よりも監督のジュノの方が、大胆だったと思いますね。この映画のおかげで、ジュノと私はとても良い友達になれました。実はこの映画の後にジュノのプロデュースで、ケイ・ツェー(謝安琪)と「(一個男人)一個女人 和浴室」(2018)という曲をデュエットで出したんです。この曲は香港で賞を獲ったんですよ。
 
               
             
   
            
 
                    
                   
                    
                   
                    
                   
                    
                   
                    
                   
                    
                   
                    
                   
                    
                   
                    
                   
               
               
               
               
                



 
                 
                 
                 
                 
                 
                