 
「子どもって、いくつになっても心配なんですよね」――そう語る阿部サダヲさんが挑むのは、親バカをテーマにした法廷ロックオペラ。16年ぶりにシリーズに戻ってきた阿部さんが、自身の子育てエピソードから舞台の裏話までを語ってくれました。
子どもっていくつになってもずっと心配
 
――今回は、発達障害がある長男(峯田和伸)の音楽的才能を疑わない、夫婦が争う「親バカ」をテーマにした法廷劇。このテーマを聞いて、まず何を思いましたか?
僕も子どもがいるからわかりますが、子どもっていくつになっても心配なんですよね。いつまで心配し続けなきゃいけないんだろうってくらいずっと心配。でも「天才」とか言い過ぎちゃうとプレッシャーを感じちゃうからかわいそうですよね。
――阿部さんは、お子さんに期待しすぎてしまったことはありますか?
それはないかなぁ。あまりあれやれ、これやれとは言ってこなかったように思います。
ちょっと話がずれてしまうかもしれませんが、自分が今の仕事が大好きだし、楽しいから「俳優やんなよ!」とは、軽く言っていたんですよ。それこそ子どもが小さい頃は松尾(スズキ)さんの映像作品とか出てたりしてたので。でも言い過ぎたのかな、興味なくなっちゃったみたいで。まぁ親に言われるとやりたくなくなりますよね。
 
――お子さんが小さい頃は、仕事が立て続けに決まった時期と重なり早回しのようだったと、過去のインタビューでおっしゃっていましたが、子育てで印象に残っているエピソードがあればぜひ教えてください。
子どもが小さい頃は、長期の地方公演から戻ってくると「この人、誰?」みたいな感じで大泣きされたこともありましたね。「知らないおじさんがいる!」みたいな。寂しい思いをさせてしまったなぁと反省もしましたが、今はもう僕が家にいるのが嫌みたいで(笑)。子どもの成長って一瞬ですね、すぐに変わっちゃう。
――阿部さんご自身は、親からの過度な期待に苦しんだ経験はありますか?
あまり気にしなかったタイプかもしれないですね。親もプレッシャーをかけてくるタイプではなかったので。でも、優秀な姉がいたので、周りから比べられるのは嫌でした。入学しても「あのよくできる阿部の弟か」「姉に比べるとダメだね」なんて言われて嫌だったのはよく覚えてます。
だからうちの子たちを比べるようなことはしなかったですね。我が家は上がお兄ちゃんで、下が妹。妹のほうが強いんですよ。お兄ちゃんが譲ってあげるタイプで、優しいんです。今やどんどん静かな子になってますが。
 
               
             
   
            
 
                    
                   
                    
                   
                    
                   
                    
                   
                    
                   
                    
                   
                    
                   
                    
                   
                    
                   
               
               
               
               
                



 
                 
                 
                 
                 
                 
                