夜な夜なマンガに夢中になる大人が急増する中、2022年に誕生した「CREA夜ふかしマンガ大賞」。眠りにつく前の自分だけのひとときに、ページをめくりながら癒され、息を呑み、泣いて笑って──。第4回となる今年も、日常のあれこれを忘れさせ、新しい世界に連れ出してくれる名作が揃いました!
今回は、マンガ家さんと二人三脚で数々の名作・ヒット作を生み出してきたマンガ編集者の方々に選考委員を務めていただきました。「夜ふかしマンガ大賞に推薦する作品」「人生で思わず夜ふかしして読んだ作品」「マンガを読むときのマイルール」など、マンガ好き必読のアンケートです。
中山望さんが「夜ふかしマンガ大賞に推薦するマンガ」
◆『若草同盟』新田章/マガジンハウス
生活保護受給世帯に育ったカイロと引きこもりだったアユム。一人ぼっちだった二人が出会い、恋に落ちた。付き合って5年、この幸せがずっと続くと思ったが――。
「自分たちの居場所をどうにか守って生きようとする主人公カップルを通じて社会の中にある様々な圧や人々の生活の力を映し出すところが非常に面白いです。日常の中の繊細な感情の波をここまでとらえることができるのかと驚きます」
◆『彼氏が欲しかった』たうみまゆ/竹書房
「ゲイであることを隠して生きてきた中年の主人公が大学生の頃の自分に転生して人生を生き直すBL作品。かつて向き合えなかった青春に飛び込む瑞々しさと少しの苦味。自分のように普段BLを多く読まない読者にもおすすめです」
◆『壇蜜』清野とおる/講談社
「壇蜜という変わった女性を、これまた変わった漫画家・清野とおるが夫という立場から描く不思議な漫画。出会いからして奇妙な二人なのに、読んでいるうちに憧れの夫婦像にも見えてくる不気味ほっこりエッセイで抜群に面白かったです」
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