中山望さんが担当した、イチオシ作品は?

◆『20光年』INA/リイド社

 著者のINA(イナ)さんは、元・牛乳配達員で、名古屋のハードコア・バンド「MILK」のギターという経歴の持ち主。「記憶」と「思い出」にまつわる11の物語を収めた短篇集。

「様々なかたちで私たちの周りに存在している思い出をテーマに描かれた作品集です。ものすごく大きな世界や膨大な時間のなかの、ごくごく個人的で小さな出来事の大切さを改めて感じられるような作品に触れると、その時だけは時間がゆっくりと流れるような気がします」

人生で思わず夜ふかしして読んでしまったマンガは?

◆『青野くんに触りたいから死にたい』椎名うみ/講談社

「今まで読んだホラー漫画で一番怖かった作品です。それでいて感動や切なさにも満ちていて、怯えながらも夢中で読みふけりました」

中山望さんの「マンガを読むときのマイルール」

「仕事柄、誰が装丁している本かは必ず見ます。装丁がいい本は面白いことも多いです」

中山望/トーチweb副編集長、デザイナー

連載担当作に『自転車屋さんの高橋くん』『言葉の獣』『緑の予感たち』『千年ダーリン』『夏のモノクローム』など。

CREA夜ふかしマンガ大賞とは…

マンガを愛する選考委員とCREA編集部の推薦により選ばれた「思わず夜ふかしして読みたくなる」そして、「いま、CREA読者に本当におすすめしたい」作品に贈る賞。今年は初めて、15名のマンガ編集者の皆さんに選考委員をお願いしました。2024年7月~25年8月に単行本の新刊が発売された(ただし、合計5巻以内)、もしくは、雑誌などに最新話が発表された作品から選出されます(※選考委員の担当作は推薦不可、現在所属する出版社が発行する媒体の掲載作品は1作まで推薦可)。その他、マンガ好きの著名人の方々が選ぶ「個人賞」もあります。

Column

「CREA夜ふかしマンガ大賞2025」選考委員アンケート