ロンボク島の伝統と文化に触れられる

 スパのトリートメントも、ロンボクのササック族のメソッドや儀式からインスピレーションを得たもの。なかでも、おすすめはスクラブとマスクの「インダルジェント・トゥアック・エクスペリエンス」!

 伝統的なココナッツのジュース、“トゥアックマニス”をいただきながら心を落ち着け、足を清めるリチュアルからスタートします。ベッドに横たわると、肩や足のゆがみを整えた後に、スクラブ。ブラウンシュガーとヤシの葉を使って、垢すりのようにゴシゴシ。そしてトゥアックマニス、ライスパウダーなどを使ったマスク。

 トリートメント後は肌が明るくなり、柔らかな感じに。心なしか、ふっくらと弾力が増したよう。これまでマッサージ系を選びがちでしたが、スクラブ&マスクで肌を整えるのも優雅な気持ちに。そしてリラクゼーションルームでトゥアックマニスのやさしい甘さを楽しみ、余韻に浸ります。贅沢なひと時です。

 翌朝、シラ村へのサイクリングツアーに参加してみました。軒先で子猫たちがじゃれあい、ニワトリやひよこが餌をついばむ、そんなのどかな村の道を、自転車は進みます。牛たちに水浴びをさせていたご夫婦や、朝食をほおばる子どもたちの姿も。リゾートのすぐ隣で、どこか懐かしいアジアの原風景のようなロンボクの日常がありました。

 夕暮れ時には「グンダン・ブレック」という古代王朝の威光を伝える伝統儀式も。3人の旗手が先導し、力強く打ち鳴らす太鼓隊がそれに続きます。重厚感のある太鼓のリズムが夕映えの空に響き、荘厳な時間が流れていきます。

 単なる滞在にとどまらず、ロンボク島の文化と心にエレガントに触れられる、ザ シラ。そんな洗練の文化体験が叶うラグジュアリーリゾートです。

ロンボク島

●アクセス インドネシアのジャカルタまたはバリ島で乗り継ぎ、ロンボク国際空港へ。
●おすすめステイ先 ザ シラ,ア ラグジュアリー コレクション リゾート&スパ,ロンボク
https://www.marriott.com/en-us/hotels/loplc-the-sira-a-luxury-collection-resort-and-spa-lombok

取材協力/ガルーダ・インドネシア航空会社
https://www.garuda-indonesia.com/jp/ja

古関千恵子(こせき ちえこ)

リゾートやダイビング、エコなど海にまつわる出来事にフォーカスしたビーチライター。“仕事でビーチへ、締め切り明けもビーチへ”をループすること30年あまり。
●Instagram @chieko_koseki

Column

古関千恵子の世界極楽ビーチ百景

一口でビーチと言っても、タイプはさまざま。この広い世界に同じ風景は一つとして存在しないし、何と言っても地球の7割は海。つまり、その数は無尽蔵ってこと? 今まで津々浦々の海岸を訪れてきたビーチライター・古関千恵子さんが、至福のビーチを厳選してご紹介します!

2025.08.16(土)
文・撮影=古関千恵子