メイン棟は全室スイート!

 竹林のトンネルを向けて、リゾートに到着すると、エントランスで野太い太鼓の音がお出迎え。さらに館内では伝統的なシリ・ピナンとシリ・セジュクの儀式と続きます。

 ザ シラでは滞在中、あらゆるシーンでロンボク島の伝統や文化を感じます。しかも、一歩踏み込んだような、ディープな体験です。

 客室は46のスイートと14のプールヴィラの計60室。直線を活かしたシャープなデザインに、コロニアルな曲線が加わった建築は、インドネシアのIUデザインによるもの。どことなく、バリ島のザ・レギャン・スミニャックと共通するものを感じます。そしてバニュムレック村の陶器や伝統のバティックなど、地元の工芸品がロンボクらしいアクセントを加えています。

 メイン棟は全室スイート。ほとんどの部屋のバルコニーやテラスから海が望めます。ゆったりとしたスイートは広さ94平方メートル以上。バスルームだけで東京のワンルームくらいの広さがありそう。

 憧れは1ベッドルームヴィラ! まるでバンジャール(集落)のように、フランジパニ(プルメリア)の香りが漂う静かなエリアに、独立したヴィラが点在しています。

 南国の木々に包まれた涼し気なプールの先にビーチが広がる「1ベッドルーム・ビーチフロント・ヴィラ」は、広さ436平方メートル。南国の邸宅に暮らす気分が味わえます。さらに3ベッドルームのビーチハウス(1485平方メートル)は、一体、どんな夢の世界が広がっていることでしょう!?

 レストランは3カ所。オールデイダイニングの「ザ・アイランズ・テーブル」、アジア各国料理が楽しめる、セミオープンのファインダイニング「シジャ」、地中海料理の「メドゥサ」。近々、バー「グラサリー」がオープン予定です。

 レストラン以外にも、カップルに人気のサービスが「フローティング・ブレックファースト」。フルーツの盛り合わせやサラダ、パンケーキ、ヘルシーなフレッシュジュースなどを載せた浮力のある大きなトレーをプールに浮かべ、朝食をゆっくりと楽しむというもの。プール付きのお部屋ならではの優雅な朝の過ごし方です。

2025.08.16(土)
文・撮影=古関千恵子