坂崎 そうそう。「ミイラ男、絶対に面白いぞ!?」なんて言ってさ。
高見沢 ステージ演出でミイラ男が出てくるという触れ込みだったんだけど、ほんの一瞬しか出てこなくて、いまだに2人からブーブー言われてます(笑)。
桜井 高見沢が「ベースのスティーヴ・ハリスって、右手の指を3本使って弾いてるんだぜ!?」とか言うんで、「すげえ!」と真に受けて観たら、単に3本指で弾いている風に見えるだけだったり(笑)。

坂崎 しかも、ちょうど同じ日(1985年4月15日)、別の会場でブルース・スプリングスティーンの来日公演があったんだよな。
桜井 そう。俺はどちらかと言えばブルース・スプリングスティーンに行きたかったのに、高見沢に強引に誘われちゃって、どうしても観たかったというわけじゃなかったんだけど、まあ、行って良かったよ。でも、時々スプリングスティーンに行っとけば良かったなって思うね(笑)。
高見沢 まだ言うか!(苦笑)
桜井さんの音楽の好みは?
――桜井さんは、どちらかと言えばアメリカンなサウンドがお好きですよね。
桜井 そうですね。ウエストコースト系とか、サザン・ロックとかね。イーグルスとか、ドゥービー・ブラザーズ、オールマン・ブラザーズ・バンド、レーナード・スキナードとか。

高見沢 そう言えば、お前、学校の生協でレーナード・スキナード(※アメリカのバンド。アメリカ南部特有の音楽性を備えたサザン・ロックの代表的存在)のレコード買ってたよな。あの頃は、生協でレコードを売っていたから。「へえ、桜井、サザン・ロックも聴くんだ?」と思った。
※本記事の全文(約8700字)は、月刊文藝春秋のウェブメディア「文藝春秋PLUS」に掲載されています(THE ALFEE「僕らが愛した音楽」第3回)。全文では下記の内容をお読みいただけます。
・「ミイラ男」を見たくてアイアン・メイデンのライブに
・海外アーティストのド派手演出に受けた衝撃
・ “THE ALFEEと同期”ジューダス・プリーストの思い出
・小説『音叉』に描かれた先輩アーティストとの交流
・THE ALFEEのステージ演出&音響はなぜクオリティが高いのか?
・「音楽って勝ち負けなのか?」ブレイク前に抱いた違和感
・「最初の手取りが4万5000円だったかな」

2025.08.11(月)
文=桜井 賢、坂崎幸之助、高見沢俊彦