滞在ホテルは幽玄的風情がそこかしこに感じられるハレクラニ
さて楽しかったハワイ旅もそろそろ終わり。いま、オアフの玄関口であるダニエル・K・イノウエ空港で、旅の思い出をまとめながら離陸時間を待っている。この2時間ぐらい、結構手持ち無沙汰になるので、溜めてしまった仕事にかかるのにちょうどいい。

今回滞在したホテルはハレクラニ。多くの人が「特別な場所」と称賛の声を惜しまないが、初めて泊まってやはり独特の空気感に魅せられた。ワイキキが太陽のまちとすれば月のような涼感が館内には常に漂って、その対比がとても心地いい。間違いなくトロピカルではあるのに、日本人が何か懐かしさを覚えるような一種の幽玄的風情がそこかしこに感じられてくるのだった。なんというのか、俳味にも通じるような静寂のあるホテル。
上の写真も何がどうというわけでもない中庭の写真だが、ハレクラニならではの清らかな風が吹いてくるようで、たくさん撮った今回の写真の中でも好きな一枚である。エレガンスと気さくさが素敵に混ざったスタッフの温かい応対も忘れがたい。
また泊まれるように、仕事をもっと頑張ろう。

窓の外に帰りの飛行機が近づいてきた。ANAの成田-ホノルル専用機「FLYING HONU」は一度見たら忘れないと思う。ハワイでは幸運のシンボルとされるウミガメをイメージした大きな機体が……妙に好きなんだ、私。なんかいいでしょう、この表情。

亀に乗るなんて浦島太郎ぐらいしか経験できないことを空の旅で経験できる。2階建ての機体は広々として、エコノミークラスでも天井が高め。機内食はそのときどきで変わるけれど、私は日本発の便では前回も今回もハッシュドビーフが当たって、これがおいしい。サービスでいただける赤ワインも果実味がよく、うれしい空の旅となった。
ちなみにサービスドリンクには日本酒もあるので、お好きな方はぜひ。セレクトはその時々によるが、澤乃井や司牡丹なんてところが私が乗ったときは用意されていた。


また機内食は有料でアップグレードできることを今回はじめて知った。せっかくのハワイ旅、次回は利用してみようかな。
あと、ANAならハワイでマイルが貯まる、使える店もいろいろあるので、ユーザーの方は旅の前にチェックしておくが吉!

2025.08.06(水)
文・撮影=白央篤司