この記事の連載
- 赤澤かおりの鎌倉ひとり飲み #01
- 赤澤かおりの鎌倉ひとり飲み #02
- 赤澤かおりの鎌倉ひとり飲み #03
- 赤澤かおりの鎌倉ひとり飲み #04
- 赤澤かおりの鎌倉ひとり飲み #05
- 赤澤かおりの鎌倉ひとり飲み #06
- 赤澤かおりの鎌倉ひとり飲み #07
- 赤澤かおりの鎌倉ひとり飲み #08
- 赤澤かおりの鎌倉ひとり飲み #09
- 赤澤かおりの鎌倉ひとり飲み #10
- 赤澤かおりの鎌倉ひとり飲み #11
- 赤澤かおりの鎌倉ひとり飲み #12
- 赤澤かおりの鎌倉ひとり飲み #13
- 赤澤かおりの鎌倉ひとり飲み #15
- 赤澤かおりの鎌倉ひとり飲み #14
- 赤澤かおりの鎌倉ひとり飲み #16
- 赤澤かおりの鎌倉ひとり飲み #17
- 赤澤かおりの鎌倉ひとり飲み #18
鎌倉で旦那さんと暮らしながら、ハワイや沖縄、もちろん東京でも料理の本を作ったり、取材をしたり。料理編集者・赤澤かおりさんは、どんなに忙しくても元気いっぱいなのです。
忙しい毎日のなかで、ほっとするのはやっぱり、地元・鎌倉に戻って、もしくはおうちで目一杯働いて、お酒を飲む時間。基本的に前々から予約をとるよりも、その日のお腹に訊いて食べたいものと飲みたいものを求めて出かけます。
ふっと時間が空いたとき、ひとりでふらりと出かけた鎌倉で、女性ひとりでお酒を楽しむなら? 今回は鎌倉駅から横須賀線で2駅の「大船」。実は、ひとり飲みに最高すぎるエリアなのです!
2024年6月オープンで早くも愛されるイタリアン
2024年もそろそろ終わり。毎年思いますが、1年って本当にあっという間。だからこそ、毎回、飲んだり食べたりする時間は何を誰と食べるか大事にしないと、と思っています。ひとりで飲んだり食べたりする時間も然りで、いろいろ考えたり、思い返したりするにもいい時間。おいしい時間を過ごしながら、自分なりの2024年総決算をしてみるのもいいかもしれません。
今回紹介するのは、鎌倉は鎌倉でも、駅でいうと、JR鎌倉駅よりも2駅ほど東京寄りの大きな街「大船」でのひとり飲み。住所的には鎌倉市になりますが、駅からすぐの賑やかな商店街といい、新鮮な魚や肉、野菜が並ぶ市場といい、活気に溢れたここは、同じ鎌倉といえど、まったく違った雰囲気を醸し出す街。そんな鎌倉の”もうひとつの街“で、1年の振り返りにもしっくりくる居心地のいいお店をご紹介します。
2024年の6月にオープンしたばかりのここは、鹿児島出身の出田晃司さんと米森浩紀さんが切り盛りするイタリアン。JR大船駅から活気あふれる商店街を抜けたビルの中にある隠れ家的なところ。にも関わらず、どこで聞きつけたのか!? いつ伺ってもカウンターには女性や男性がひしめくようにひとり飲みを楽しんでいるんです。
最初は不思議に思っていましたが、今ならその気持ちがよくわかる! だってとにかくおいしいし、何より居心地がいい! だから、疲れて帰ってきた帰り、ついつい寄りたくなってしまうんだろうなぁ。
オープンして半年くらいなのに、みんなどこでお店のことを知るのかなと思ったら、意外と新しいビルなので、どんなお店が入っているのか覗きにきて、そのままふらりとドアを開けて入ってきてくれるんだそう。そうなんです、ここはビルの上にも関わらず不思議と躊躇することなく、すっと入れる気軽さがあるんです。
鹿児島からとある料理人に憧れ、湘南の地にやってきた晃司さん。さまざまな湘南のイタリアンで修業を重ねた後、今年6月に独立を果たしました。その際、彼と二人三脚を組むことになったのは、同じく鹿児島出身の浩紀さん。
実はふたりは鹿児島の吉野という山の方で育った幼馴染みで、高校時代に「いつかみんなでカフェをやれたらいいね」と話していた仲間のひとりだったのだそう。そんな素敵な友人だった浩紀さんがお店をオープンするという晃司さんのもとに鹿児島から駆けつけ、ゆるゆるとふたりの歩みがスタートしました。
2024.12.07(土)
文=赤澤かおり
写真=榎本麻美