この記事の連載

◆『空挺ドラゴンズ』桑原太矩/講談社

 空飛ぶ捕龍船「クィン・ザザ号」に乗り、宙を舞う龍を狩る狩人「龍捕り」たちの旅を描くファンタジー。異世界グルメものとしても楽しめるマンガ。

「空と龍に魅せられた乗組員たちの冒険譚でありながら、おいしそうな龍料理が出てくるグルメマンガでもあります(実際食べることはできないのですが……食べてみたい龍料理)。毎回表紙がものすごく美しいので手に取る度に感動します。はじめは絵に惹かれ読み始めましたが、おいしそうな料理、徐々に掘り下げられるキャラクター、ファンタジーの中にあるリアル。好きが詰まった作品でした!」(荻野さん)

推薦者

hontoコミック担当
荻野晶(おぎの・あき)さん

話題作からBLまでマンガ全般をこよなく愛し、月に100冊以上読む雑食派。マンガのキャラクターを讃えるアワード「マガデミー賞」の審査員も務める。

◆『酒のほそ道』ラズウェル細木/日本文芸社

 すべての酔っ払い、呑兵衛、飲み助、大虎、大酒豪、酒仙、そして飲めないけど酒場の雰囲気が好きな人に捧げた「酒飲み」指南書マンガ。

「『酒のほそ道』でバズった回をご存知でしょうか。『弁当晩酌』という回で、主人公の宗達がスーパーで半額の鮭弁当を買ってきて、晩酌するために家にある調味料で味変を楽しむという話。これは何度読んでも飽きないし、絶対家でやろうと目論んでしまう最高のグルメ回です。みなさまもぜひ読んで試してください!」(八木さん)

推薦者

ジュンク堂書店池袋本店コミック担当
八木 泉(やぎ・いずみ)さん

丸善ジュンク堂書店でコミックジャンルアドバイザーチーフを務める。コミック担当歴は20年以上というマンガの専門家。

◆『相席いいですか?』河上だいしろう/集英社

 部下との関係に悩む社会人の椿と、バイトで四苦八苦の大学生の桃子。偶然、定食屋で相席したことをきっかけに始まった憩いのランチタイムコメディ。

「グルメというよりは、ふたりの関係性とランチをあわせつつの人間関係が主なマンガですが、食欲の秋にこういうのもありだよね、というおすすめ。こんな出合いはなかなかないにしろ、ひとりランチの楽しみが増えるマンガ」(近西さん)

推薦者

三省堂書店海老名店コミック担当
近西良昌(ちかにし・よしまさ)さん

18歳で書店員になり、三省堂書店海老名店に勤務。学参担当を経て、2001年から20年以上コミックを担当。マンガ大賞に第2回より選考委員として参加。

◆『ランチ酒』原作:原田ひ香、作画:高田サンコ/KADOKAWA

 バツイチ、アラサーの犬森祥子。職業は頼まれたものを寝ずの番で見守る「見守り屋」で、唯一の贅沢は、仕事上がりの晩酌ならぬランチ酒。

「夜勤明けに食べるランチと飲むお酒、いろいろあったことを吹き飛ばしたいです」(コミック担当Sさん)

推薦者

大型書店勤務
コミック担当Sさん

コミック担当は気付けば30年。中堅だと思っていたらすっかりベテランの域に。マンガはまだまだ紙で買ってしまうので、部屋中マンガだらけ。

次の話を読む2024年秋に読みたい「動物」マンガ18選 犬猫から“謎の生物”まで、疲れた心を満たしてくれる「いきもの」が集合!

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