チョコレート工場でおやつタイム「莚CACAO CLUB」
![和風アーモンドと呼ばれる独特な香ばしさを持つかやの実に、ナッツと好相性のガーナとスモーキーなアクセントをつけるトリニダード・ドバゴのカカオ豆を合わせたチョコレート「榧の実(かやのみ)」1,080円。表面には「莚」という文字を型押し。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/b/1/1280wm/img_b139237a39a97cbd2d35cdc510d2c3ca3020879.jpg)
朝ごはんを食べたら、小木から「佐渡一周線」をひたすら東へと移動して赤泊方面へ。おやつは佐渡初のクラフトチョコレート工場でのんびりと。
赤泊地区莚場(むしろば)の小高い田園に佇む「莚CACAO CLUB」は、築50年ほどの「旧赤泊ふるさと会館」を改装したチョコレート工場&カフェ。かつては、伝統芸能の保存や継承を目的に観光や地域行事で賑わっていた宿泊施設だったそうで、迫力ある鬼太鼓のモノクロ写真や能面などが飾られる店内にはその名残がみられます。
![「祭り」をテーマにしたというカフェスペース。椅子やテーブルなどのインテリアは不要になったものをリサイクル。窓の外には田園風景が広がり、店内に響き渡るのはカエルの大合唱…。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/d/3/1280wm/img_d30e610808ee7fdce7762aec8858cbcb3544380.jpg)
![赤泊地域の鬼太鼓の衣装には、蛇のウロコに見立てた三角の文様が使われており、壁の三角形の板はその衣装を模したものだそう。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/8/0/1280wm/img_8006e37643e35376fe2e75f8166214963607937.jpg)
切り盛りするのは、両津生まれの勝田誠さん。バンドマン、会社員を経て、全国を自転車でまわったことがきっかけでチョコレート職人の道へと進み、Uターンして2021年に「莚 CACAO CLUB」を設立。
こだわりはカカオ豆の仕入れから、焙煎、粉砕、板チョコにするまでの工程を一貫して行うビーントゥバーという手法で製造すること。カカオ豆と砂糖のみでつくるシングルオリジンチョコレートは、コーヒー豆を産地で選ぶような感覚で、産地ごとに異なるカカオ豆の味わいを楽しめます。
![民藝運動にも造詣が深い、オーナーでショコラティエの勝田誠さん。置いてある古道具ひとつひとつにもこだわりとエピソードが。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/3/4/1280wm/img_34762fc241d6e28d0e39edf7918189363466819.jpg)
カフェメニューには、コーヒーやカフェラテのほか、カカオコーラ、カカオチャイといった気になるドリンクが用意され、スイーツもラムチョコアイス、尾道のやまねこの濃ゆ~いチーズケーキなど魅力的。迷ったら相談してオーダーするのが一番です。
![かわいいラテアートにほっこり。控えめな甘さとほろ苦さが絶妙な「ホットチョコレート」600円。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/5/b/1280wm/img_5bcd22360bf93e6e1accff54cbf7759d3155938.jpg)
![濃厚なのにグルテンフリーの「チョコレートチーズケーキ」600円と、自家栽培ミントで清涼感を添える「アイスカカオチャイ」630円。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/7/2/1280wm/img_7290ede35a0a7fd1d14a80a5d85060cc2251615.jpg)
店内ではチョコレートやスイーツも販売しているので、ギフトや自分へのご褒美にうってつけ。コスタリカ、ベトナム、ガーナ、タンザニア、トリニダード・トバゴが定番で、数量限定で佐渡材料を使ったものやコラボチョコも登場。
また、建物内には舞台付の集会スペースがあり、不定期で音楽イベントを開催するなど、交流の場にもなっています。
![チョコレートのパッケージは1枚の和紙で包む日本古来の「折型」。佐渡の伝統的な祭りと、使っているカカオの産地の祭りのイラストが描かれています。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/a/3/1280wm/img_a31f0429d2d43b7130834f14138e44ec3018188.jpg)
莚CACAO CLUB
所在地 新潟県佐渡市莚場1100
電話番号 0259-58-9080
営業時間 9:00~17:00(L.O.16:30)
定休日 木・金曜
instagram:@mushilocacaoclub
2024.08.05(月)
文=大嶋律子(giraffe)
写真=釜谷洋史