![ひと皿ごとに根、葉、花、実を表現した「CYCLE」のタパス ©Wataru Sato](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/7/0/1280wm/img_709b2b68a0b6d9268f60c88725584b7f115057.jpg)
南仏のミシュラン3つ星「Mirazur(ミラズール)」を率いる、マウロ・コラグレコシェフ。その新たな美食の舞台となる「CYCLE(スィークル)」は、東京で今年行くべきレストランの筆頭格です。世界最高峰のシェフと称賛されるコラグレコ氏へのインタビューをベースに、「CYCLE」で展開される「循環型ガストロノミー」の世界を紐解きます。
名実ともに世界一のシェフ、マウロ・コラグレコ
![笑顔がチャーミングな世界最高峰シェフ、マウロ・コラグレコさん。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/6/4/1280wm/img_648777046c5e510b09bcab49b1fc4d78178308.jpg)
マウロ・コラグレコさんはアルゼンチン出身。2001年、23歳で渡仏し、故ベルナール・ロワゾー、アラン・パッサール、アラン・デュカスなど、フランスを代表するシェフのもとで研鑽を積みました。
ゴージャス、リッチが上級とされていた従来のフレンチを、旬の新鮮な素材に沿った、繊細でみずみずしい料理へと革新していったシェフたち。マウロさんもそれぞれの料理哲学を受け継ぎながら、独自の進化をたどっています。
2006年、南仏コートダジュールの東端にある港町、マントンで独立開業した「Mirazur(ミラズール)」は、すぐに話題の店となり、翌年にミシュランの1つ星を獲得。12年に2つ星、19年にフランス人ではないシェフの店では極めて珍しい3つ星を獲得したほか、同年の「世界のベストレストラン50」で1位、マウロさん自身も20年版「世界のベストシェフ100」の1位に輝くという快挙を成し遂げています。
![地中海の景色を一望する3つ星レストラン「Mirazur」。© Mirazur](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/5/6/1280wm/img_569cf66999e435600602ef3a4cd32ed8139695.jpg)
![地域の生態系を映す「Mirazur」の料理。写真は蕪とオマールのタルト。© Mirazur](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/6/c/1280wm/img_6cb251cd43e294714ad0a76721cbd0c9125282.jpg)
とはいえ、マウロさん自身は、こうしたタイトルにさほどこだわっていないようです。
「非常に光栄なことですが、タイトルは結果であり目的ではありません。大事なのは、いつも自分自身でいること。そして、ゲストの喜びこそが自分の喜びであるという感覚です。ゲストに喜んでもらうために、常に新しいことを学び、挑戦し、自分自身も成長できるいまの環境に感謝しています」と、マウロさん。
![タイトルより自分が成長することに喜びを感じると話すマウロさん。©Shifumi Eto](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/a/3/1280wm/img_a3446ad05a148bf82684b7645c4b7db5127596.jpg)
2024.02.23(金)
文=伊藤由起
撮影=佐藤 亘
協力=江藤詩文