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アイドルキャスティングの裏側

――アイドルやアイドル志望の方が韓国BLドラマにキャスティングされることって、多いんですか?

シン 多いかもしれないですね。タイだと骨格が大きい美少年が多いですが、韓国だとK-POP風の俳優が人気なので。BLドラマにおけるK-POPアイドル経験者は「即戦力」なんです。主な視聴者が女性であるため、キャスティングはルックスが重要視されるのですが、さらにコアファンもついていて、カメラになれている。重宝される人材です。

 韓国BLドラマで大きなムーブメントとなった『セマンティックエラー』の出演者も元アイドルと現役アイドルです。主演のパク・ソハムは、平均身長185センチ以上のメンバーで固めたアイドルグループ「KNK(クナクン)」を卒業した俳優で、パク・ジェチャンは、アイドルグループ「DKZ(ディーケージー)」のメンバー。

 「KNK」からは、イ・ドンウォンさんも『ハッピーメリーエンディング~君にかけた魔法~』で韓国BLドラマデビューを果たしました。

 アイドルや元アイドル、練習生が兵役に行く前や復帰したタイミング、あるいはグループのほかのメンバーが兵役中でソロ活動をしている間に出演するのを見かけます。そういう知識を持って韓国BLドラマを観ると、アイドルキャスティングの裏側を楽しめるかもしれませんね。

インタビュー【後篇】に続く

●お話を聞いたのは……

シン・ドーンさん
エイベックス・フィルムレーベルズ

レコードレーベルを経て、映画・ドラマ周りの権利を取り扱う。自称ストーリーモンスター、主食はドラマと小説。インセン(人生)ドラマは「トッケビ〜君がくれた愛しい日々〜」。最近の推しは小説家チョン・セラン(「保健教師アン・ウニョン」)とタイBLドラマ「愛の香り〜I Feel You Linger In The Air~」の主演俳優ノンクン(Nonkul)。 

次の話を読む韓国BLドラマ『セマンティックエラー』大ヒットの裏側【ドラマの影響で小説は576%売上増】

2023.12.29(金)
文=ゆきどっぐ
撮影=佐藤 亘