この記事の連載
- 韓国BLドラマ #1
- 韓国BLドラマ #2
放送終了後は、ファンミの開催も
――BLドラマがテレビ編成に組まれている国もあるんですか?
シン 日本やタイは組まれていますよ。でも、台湾や韓国にはないんです。
配信向けのBLドラマだと、タイはテレビでは表現できないような肌色の多い作品も制作されています。不慮の事故で親を亡くしたバーテンダーがマフィアの跡取り息子と出会う『KinnPorsche (キンポルシェ)The Series』はその一つ。
一方、韓国は配信向けでもキスシーンすらないソフトな作品があるほどです。原作に激しい性的描写があったとしても、ドラマはソフトに作られています。儒教的価値観を重んじる国だから、メディアでの性表現に対してきっと自己規制が厳しいんだと思います。
言い換えれば、直接的な表現を描かずに、緊張感や胸キュンポイントを演出して、男性同士の愛を美しく見せている。初心者の方でも親しみやすい作品が多いかもしれませんね。
――BLドラマにも韓国らしさが宿ってるんですね。
シン 加えて、タイや台湾BLドラマ同様、放送終了後に俳優がファンと触れ合うファンミーティング(以降、ファンミ)も増えてきています。初恋の相手と7年ぶりに再会するというストーリーの『僕らの恋愛シミュレーション』(2023年)は日本でも人気で、2023年8月に俳優が来日し、「シアター1010」(足立区)でファンミが開催されました。
もし日本でファンミがないとしても韓国のファンミが配信されることがあるから放送終了後も楽しんでほしいですね。
2023.12.29(金)
文=ゆきどっぐ
撮影=佐藤 亘