世界中でブームが巻き起こっているBL(ボーイズラブ)ドラマ。なぜここまで盛り上がりをみせるのか、BLドラマ好きの3人でざっくばらんにトーク。対談のあと分かったのはBLドラマ=ピュアな愛の物語ということでした。


「おっさんずラブ」は日本のドラマの革命だった

エスムラルダ(以下E) オカリナさんはやっぱり「おっさんずラブ」が好きなの?

オカリナ(以下O) 私は2次元が好きで3次元を観るタイプじゃなかったんですよ。BLはファンタジーとして捉えている部分があって、実写になるとリアルに寄り過ぎちゃうところがあるから観てなかったんですよね。

金田(以下K) そもそも地上波ではあまりBLドラマがなかったですからね。

O それで「おっさんずラブ」がpixivと連動してやるっていうからどういうこと? って、ちょっと斜めの目線から入ったんです。でも連ドラ版の前の単発ドラマを見たときになんて面白いんだろう! って思ってドハマりしたんです。「おっさんずラブ」のことはBLというよりは恋愛ドラマとして見ていました。

 私は嫌いなキャラが出てくると、それだけで見たくなくなるタイプなんですけど、「おっさんずラブ」はそういう人がいなくて、誰が欠けてもダメ。私の人生史を作るとしたら絶対に「おっさんずラブ」は刻まれる(笑)。世界を広げてくれた作品ですね。普段は人を誘って映画とかにも行かないタイプなんですけど、少しでも貢献しないとと思って、先輩や後輩を誘って何回も行きました!

K 好きなものは何回観てもいいですよね。

O ひとりの力ってたいしたことないなって思ったときに人の力を借りようって。

K 作品が面白いって確信もあるしね。

O あと、この世界を全く知らない人が観たときにどう思うのかも気になったんです。私と違ってモテてきた人生の人や男性はどう思うのか、良い意見、悪い意見も聞きたいなって。

E 映画版には相方のゆいPさんが出てましたよね。

O 私は好きすぎるし、何回も観るのが分かってたから、自分が画面に映るのは邪魔だしって思って出ませんでした(笑)

一同 (笑)

2021.10.03(日)
Text=TV No Sukima
Photographs=Ichisei Hiramatsu
Hair & Make-up=Yoko Fuseya(ESPER)〈Okarina〉

CREA 2021年秋号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

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