意外な高校生の恋愛観・結婚観
現代の10代の恋愛観や結婚観について、会場内で挙手をもらう形でアンケートも行った。「結婚したくない」「恋愛したくない」派が多数を占める結果に「高校生って、もっと恋愛がしたいというイメージがありましたが、意外ですね!」と千早さんも驚き。
高校生の皆さんに理由を尋ねると
「結婚は自分に向いてない気がします。自分はマイペースなので、行動を他人に縛られたくないと思っていて……。したくない、というよりは、怖いですね」
「自分の好きなことをしたいという気持ちが大きいです。相手に遠慮しないで、行動したいと思うんですが、母にそう言ったら、結婚しなかったら淋しいじゃない、と言われて、そうなのかなという気持ちもします」
「恋愛へのあこがれはあまりないし、流行に乗ろうとするのも好きじゃないんです。乗ってしまえば、すぐに流行おくれになってしまう。それよりは時代の流行に逆らっても、自分の好きなことを楽しんで、その中で、気があう人と出会って恋愛したいです」
一方で「結婚したい」と挙手した人の理由は
「恋愛とか友情は定義されていないですが、結婚は社会的な定義がある関係性。社会的な定義や、結婚する双方に役割を与えられた状態の中で、何が得られるのか、それを知りたいです」
「父と母の独特の間合いや雰囲気がすごく好きなんです。自分もそこに入りたいと思うような空気があって。だから、自分もそういう関係を築ける相手がいたらなと考えたりします」
「結婚は便利なところがありますよね。身近な人に何かあった時にすぐそばにいける。だから、身近に行きたいなと思うような相手に出会えたら結婚したいと思います」
創作のなかで、恋愛に限らず、あこがれる関係性は? との質問には
「『若草物語』のローリーとジョーの関係。ローリーが幼馴染のジョーに惹かれる感じがとても好きです」
「住野よるさんの『君の膵臓をたべたい』の主人公たちは、言いたいことを言い合える関係なのがとてもいいと思います。今は、他人との距離感が大切だと言われているし、距離感がきちんとあることは大事だとも思うんですが、一方で、大切にされ過ぎて、相手に踏み込めなくなっている。だから、お互いの心に踏み込んでいける彼らの関係に憧れます」
「恋愛もそうですけど、どんな関係性でも終わりを考えると哀しくなってしまうんです。だから、柚木麻子さんの『ナイルパーチの女子会』に書かれているような、ずっと仲良しなわけではないけれど、会った時に立ち話できるような関係がいいよね、という部分にすごく惹かれました」
「西尾維新さんの『美少年探偵団』は、性別や年齢に関係なく、みんなが同等の関係でいるのがすごく好きです」
と、様々な作品が挙げられた。
2023.09.15(金)