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無二の味を求めて全国からファンが訪れる、魅惑の南三陸タイ料理

 「南三陸さんさん商店街」から車で20分弱、「和sian-cafe aimaki」(ワジアン・カフェ・アイマキ)は山の中にぽつんと佇む一軒家レストランです。こんなところに店があるのかと不安になりますが、タイ料理店をまずは岩手で12年営み、この地に移って6年目。東京など遠くから足を運ぶリピーターも少なくない隠れた名店です。

 朝むきたての牡蠣や帆立など目の前の海でとれたばかりの魚介に、宮城の冬野菜の王者「三浦農園」のセリ、山中で完全放牧する「エルコルティッホソーナイ(ソーナイ牧場)」のいばり仔豚(甘くて柔らか!)や、山で狩った鹿肉など、地元産の食材を積極的に使った料理の数々は、普通のタイ料理とは一線を画す驚きと喜びに満ちたおいしさ。食材がいいとタイ料理はこんなにも豊かな味わいになるのかと、目からウロコの体験が待っています。

 インドで出会ったという旅行好きオーナーシェフのご夫妻は、タイのイサーン地方など毎年のように現地に通って料理学校やガストロノミー系のレストランで研鑽を積みつつ、タイ料理のスピリッツと三陸食材の融合を探求しています。牡蠣、帆立、海老と海鮮三昧の「歌津ダイナミック ガパオライス」は、フレッシュなタイハーブの鮮烈さと呼応する三陸食材の滋味に驚かされる一品。タイ×南三陸の奇跡の出合いに感謝したくなるほど。

 「Hoya Helmet」(爽やかなマンゴー風味。季節限定品)など気仙沼のクラフトビールに自然派ワイン、そしてスペシャルティコーヒーなど、ドリンク類も秀逸な品揃え。ディナーは5,000円~のコースがおすすめです。食べて飲んで、満たされて、南三陸の恵みを謳歌してください。

和sian-cafe aimaki(ワジアン・カフェ・アイマキ)

所在地 宮城県本吉郡南三陸町歌津長羽143-21
電話番号 0226-29-6809
定休日 水曜(祝日の場合は翌日)+不定休 ※HP、FBを確認
営業時間 11:00~15:00(14:00 L.O.)、17:00~21:00(20:30 L.O.)
※19時以降は要予約
https://aimaki.com/

2023.02.08(水)
文=嶺月香里
撮影=橋本 篤