伝統と新しさを融合した可愛くて美味しい中華菓子
淡水河の畔に位置する迪化街。古い家並みが続くこの街に、最近は老家屋をリノベーションしたカフェやショップが増えており、行楽客に人気のエリアとなっています。
この迪化街の北側に位置するのが、1895年に創業した中華菓子の老舗「李亭香」。少し前までこの一帯は人通りが少なく、やや寂れた印象がありましたが、ここ数年は若い世代が地元に戻って店を開いたりすることも増え、活気を取り戻しつつあります。
![昔ながらの家並みの中にある老舗の中華菓子店。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/5/2/1280wm/img_52b78c180212441ba6f67a868404ccb0217037.jpg)
「李亭香」の五代目である李佳陽さんはエンジニアでしたが、数年前に家業を継ぎました。「年配者だけでなく、若い世代にも伝統菓子に親しんでもらいたい」と願い、商品パッケージの刷新やオリジナルグッズの販売、店舗の改装など、様々な試みを続けています。
![「老台北」(往時の台北)をイメージしたという、レトロモダンな店内。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/4/a/1280wm/img_4a91c924e9ab6f0e081a2448097259fd127570.jpg)
店内は2020年に改装され、一見、洋菓子店やベーカリーにも見える洗練された雰囲気。「店内でゆっくりと伝統菓子を味わってほしい」ということから、カフェも併設しています。
アンティーク家具が並ぶ店内では、自社商品のお菓子に飲み物を組み合わせたセットメニューのほか、昔ながらの「杏仁茶」なども楽しめます。
![アフタヌーンティーセットは150元。飲食後に商品を購入すれば30元引きになるという嬉しいサービスも。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/b/4/1280wm/img_b4b75c33e15effeedf11b3752d9a2043165395.jpg)
商品パッケージはいずれも明るく可愛らしいデザインとなっており、新商品も次々に開発されています。
看板商品である亀形のピーナッツ菓子は、金紙でくるんだ新バージョンも登場し、話題となっています。
![亀形のピーナッツ菓子は、おめでたい雰囲気のボックスに入っています。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/e/f/1280wm/img_ef20a05c55d2d0f06f4f38a5f9c3b23a175695.jpg)
さらに、「猫派」という名の中華パイも発売。迪化街は猫が多いことから発想を得たというお菓子は、伝統的な工法により27層のサクサクとした生地の中に求肥を入れています。
そのほか、女の子をモチーフにしたパッケージが印象的な「少女A」という新シリーズも。このシリーズでは、煎餅やクッキーなども扱っています。
バラエティに富んだお菓子が楽しめ、一個単位でも購入できるので、ぜひ色々な味を試してみてください。
![求肥入りの中華パイ「猫派」は日本人好みの味。肉でんぶを入れたものもあり。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/4/2/1280wm/img_42ac9be3030533ec75e73ca77f8a2926179472.jpg)
2022.11.27(日)
文・撮影=片倉真理