どんだけ粉ものが好きなのか。台湾人は肉まんを食べて粉の香りと味を語る
主食は、米より粉物。パン、麺、蒸し物に、おやつの中華菓子、洋菓子と、粉を食べない日はない。
焼餅夾油條は、サクサクのパイのような焼餅に、油條(揚げ麩)を挟むという粉in粉の朝ごはん。味つけは、それぞれの生地にちょっと入った塩気のみ。焼いた粉と揚げた粉の、2つの違う食感と粉の味わいを、同時に食すとこんなにうまいのか。おむすびの具に塩味の揚げせんべいを握ったようなもんだが、これを考えついた人は相当な粉好きなのではないか。
日本人が米の香りと甘みを語るように、台湾人は、肉まんを食べて粉の香りと味を語る。ツルツル喉越しのいい麺以外に、弾力のある分厚い麺の噛みごたえもたまらないらしい。台湾人は、粉大好き。グルテンフリーなんて知ったこっちゃない。
小麦粉を炒って、砂糖を入れた麺茶は、お湯で糊のように溶いて食べる昔のおやつ。それを最近は、粉のままきな粉のようにかき氷にかけたりもする。
2022.09.22(木)
文・撮影=青木由香