働く女性のお財布事情に大きな影響を与えます
たとえば、ひとり暮らしのA子さんの場合を例に見てみましょう。消費税が5%上がることにより毎月の負担がおよそ7600円も増えてしまうのです。これでは、毎月の貯金に回しにくくなってしまいます。
<ひとり暮らしのA子さん>
月の手取り 26万円
住居費(家賃・駐車場代) 8万円
食費・外食費 5万円 → 約2400円UP
水道光熱費 1万円 → 約500円UP
交通・通信費 3万円 → 約1400円UP
日用雑貨代 1万円 → 約500円UP
服飾・美容費 3万円 → 約1400円UP
娯楽・交際費 3万円 → 約1400円UP
保険料 1万円
貯金 1万円
合計 約7600円の負担増
A子さんの対策としては、通信費や保険料などの固定費の見直し、外食・服飾・美容費などを中心にアプリなどで記録する、クレジットカードを還元率のいいカードに切り替えて家賃などの固定費の支払いに利用するのもよいでしょう。
次に小学生の子どもが2人いて、パートで働くB子さんの場合です。消費税5%アップにより毎月の負担がおよそ1万3700円も増えてしまいます。現在は子どもが小学生で教育費負担が少ないですが、私立中学に進学する場合はさらに教育費負担が大きくなります。
<小学生の子どもが2人いるB子さん>
世帯での月の手取り 45万円
住宅ローン 10万円
食費・外食費 8万円 → 約3800円UP
水道光熱費 2万円 → 約1000円UP
通信・交通費 5万円 → 約2400円UP
日用雑貨代 1万5000円 → 約700円UP
保険料 2万円
教育費 2万円
塾代・習い事 2万円 → 約1000円UP
服飾・美容費 2万円 → 約1000円UP
娯楽・交際費 8万円 → 約3800円UP
貯金 2万5000円
合計 約1万3700円の負担増
そんなB子さんの対策としては、通信・交通費などの固定費の見直し、家計簿をつけて変動費がふくらむことを防ぐ、子どもが中学に進学するタイミングなどでB子さんが正社員や派遣社員として働き収入アップを目指す、などが有効です。
このように、消費税増税は働く女性のお財布事情に大きな影響を与えます。今からクレジットカードを見直したり、働き方を考えたり、できる準備を始めましょう。
Column
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大人の女性なら知っておきたいマネーの知識を、普通のOLからファイナンシャル・プランナー(FP)になった、花輪さんが教えます!
2013.08.25(日)
text:Yoko Hanawa
photographs:Fotolia