有機ハトムギ粉入りオリジナル水餃子が人気の「按田餃子」(東京・代々木上原)の店主であり、料理研究家としても活躍中の按田優子さん。

 住み慣れた東京のほか三浦半島にも住まいを持ち、事務所兼自宅との2拠点生活を始めた。三浦暮らしの中で見つけたおいしい生活とレシピをご紹介。


収穫した野菜はすぐに調理する

 例えば、この日収穫したのは、大根、ビーツ、カリフラワー、青菜とハーブ。収穫したらすぐに調理してしまう。

 カリフラワーの外葉は捨てず、大根の葉や青菜と一緒に刻み、鍋いっぱいに蒸し煮にする。軽い塩味なので、このまま食べてもいいし、アレンジもしやすい。そのまま酒の肴に、パスタに、肉や魚、卵料理に添えてもいい。

「うちは鍋のまま放置していますが、いつの間にかなくなっています」

 大根とビーツ、カリフラワーはスープに。大根はサラダやなますにも。大根の皮は干しておき、糠漬けにもする。

 按田さんの食材は畑からだけではない。海で過ごせば流れ着いた海藻を、散歩の途中に栗やしいの実、柑橘類が落ちていれば拾う。海藻はしゃぶしゃぶに、しいの実は炊き込みご飯に、柑橘類はジャムに。三浦では食材をあまり買わなくなったとか。

「自然の中で素材を見つけ、工夫して料理するのが楽しい」

 買わない、使い切る──未来に続く暮らしがここにある。

2022.04.03(日)
Text=Mika Kitamura
Photographs=Atsushi Hashimoto
Food coordinate & styling=Yuko Anda

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※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

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