屋久杉以外のちょっとディープな屋久島案内
島の東側の安房(あんぼう)港を起点に、島一周を半時計回りで回ってみました。おもだった町は東から北に、安房周辺、屋久島空港周辺、宮之浦の3カ所。北部の宮之浦港を一歩超えると、途端に自然が優勢になります。
島の人から誰彼となく言われていたのが、「くれぐれも西部林道は運転に気を付けて」。
夕日の展望所や永田いなか浜に立ち寄った後、いよいよ、西部林道です。深い山の中、車1台しか通れそうもない細い道がくねくねと10キロ近く続いています。曲がり角すべてにミラーがあるわけではなく、対向車が来ていないか、恐る恐るコーナーを回ることもたびたび。『ぽつんと一軒家』の捜索隊も唸りそうな山道です。この西部林道だけで約1時間、ひりひりした気分で運転しました。
それでも、感動的なシーンに出会えることも。木々の合間の陽だまりの中、ヤクシカのオスが草を食べているのに出くわしました。「わぁ! 写真、写真!」と慌てたけれども、その後、何度かヤクシカと遭遇。さらに、ヤクシマザルに道路を占拠されることも。ちなみにヤクシマザルは“厄が去る”の語呂合わせで、木彫りの人形が人気だとか。本物が見られたのだから、さらにご利益ありそう⁉
ちなみに、屋久島メイドのお土産を探すならば、屋久島空港から6分の「ぷかり堂」へ。今、おすすめのお土産はクラフトビールと、クラフトコーラ! そして苔玉も人気があるそう(屋久島には日本に生育している1900種のコケ植物のうち、3分の1を数えるとか)。オーナーの荒木さんのセレクトは、いわゆる観光地のお土産と違い、こだわりとセンスが感じられます。屋久島愛も伝わるショップです。
屋久島
●アクセス 鹿児島空港から飛行機で約35分。または鹿児島空港から鹿児島本港南埠頭へ車で約55分、高速船などで1時間50分~
Column
古関千恵子の世界極楽ビーチ百景
一口でビーチと言っても、タイプはさまざま。この広い世界に同じ風景は一つとして存在しないし、何と言っても地球の7割は海。つまり、その数は無尽蔵ってこと? 今まで津々浦々の海岸を訪れてきたビーチライター・古関千恵子さんが、至福のビーチを厳選してご紹介します!
2022.02.26(土)
文・撮影=古関千恵子