●いよいよ口腔内マッサージ

 続いては、口の中です。

 歯磨き用ながら、「マッサージにもオススメです」というジェルを口の中にまんべんなく塗り、指でていねいにほぐしていきます。

 かみ締めによって狭くなっている口の中を広げると共に、血行が滞っている歯肉もほぐしていく感じです。

 指を使ってぐいぐいと広げながらほぐされていったのですが、時に力強く行われたので、「え、そんなに強くしますか?」と何度も驚いてしまいました。

 特に、頬を広げる時には、「唇が切れるんじゃないか」という位、大きく広げられた印象です。

 が、驚いたのは、自分の身体です。

 自分の唇も口の中もその「広げ」にそれなりについていってくれたのです!

 わが身体ながら、「口の中って、実はポテンシャルが高いのだな」と感じました……というよりも、もしかしたら、普段、その付近を怠けさせ過ぎていたのかもしれません。それで、諸々不具合が生じてしまっていたのかも?「なんか、ごめんよ、口の中」と思うと共に、これからは、口の中も意識して触っていこうと思いました。

 終盤になり、目標にすると聞いていた例のちょうつがい部分、つまり「側頭筋停止部」周辺に指を入れてもらった時には、口の上下が常にないほど大きく広がるのを感じました。しかも、「ちょうつがいの軸」が予想以上に上にあるともわかりました。

 ……以上でおよそ45分。

 口の中を人様に触ってもらうのは初体験でしたが、口の中が思ったよりも広いことにとにかく驚かされました。

 また、「ちょうつがいの軸」の位置が自分で思っていたよりも上にあるとわかったおかげで、笑顔になる時の口角の位置や盛り上がる頬のポイントがこれまでよりぐっと上がったのです。

 というのも、今まで私の頭の中のイメージでは、笑顔になる時の口角の延長位置は歯の交わる部分の真横でした。そのため、私の笑顔は「イー」と口を横に開くものになりがちでした。その結果、顔は四角くなり、頬もなんだか間延びしていました。

 しかし、このたびのマッサージにより、「口角の終点イメージ」の位置が脳内で上方に修正されたので、筋肉が動く際の目標ポイントも変化。口の中にしっかりと口の中に空間を作ってもらえていたこともあり、笑顔になった時の口角の位置や盛り上がる頬のポイントが上部に修正されたのです。

 そう考えると、笑顔美人になるための要素の一つを口腔マッサージが支えてくれるのかもしれません。

 「口腔マッサージは、一回行うだけでもかみ締めから解放された状態を筋肉に教えることができ、かみ締めの軽減が期待できます。月に一回程度の施術を3回ほど行えば、ちょっとした小顔矯正並みの効果が出ることもあります。特に元々のお顔がむくんでいる方は、スッキリすると思いますよ」と詫摩さん。

 次回は、かみ締めの解消と予防にオススメというストレッチを教わります。次回も、こうご期待です!

飯田橋内科歯科クリニック

http://www.senshokai.or.jp/
※詫摩さんが担当している「口腔内エステ・かみ締めリリース(45分4950円)」は、月・火・木10:00~20:00のみ。要予約。

にらさわあきこ

文筆家、美容研究家。NHKディレクターを経て、文筆業に。恋愛や結婚、美容について取材・執筆を続ける中、2019年から美容活動を強化。簡単&ラクに綺麗になるための情報をブログやインスタ、雑誌ウェブなどで発信中。著書に『未婚当然時代』(ポプラ新書)。『婚活難民』(光文社)『必ず結婚できる45のルール』(マガジンハウス)など。
インスタ:@akiko_nirasawa_beauty、ブログ:『美活☆365日 簡単&ラク~に綺麗になろう!』

Column

にらさわあきこの日々是実践美容道

 新人美容研究家のにらさわあきこが取り組む美容道。アラフォー超えて、本格的に真剣に取り組むことになった「美容体験」や「美容習慣」の考察記。

2021.07.25(日)
文=にらさわあきこ
撮影=深野未希
写真提供=飯田橋内科歯科クリニック