Column：CREA編集部の偏愛カルチャー道

ハイレベルな誕プレが飛び交うコンビ「アルコ＆ピース」の贈りもの術

CREA編集部

CULTURE

2021.1.26

平子さんが人生の先輩として贈る意識の高いプレゼント

編集H　平子さんから酒井さんへのプレゼントは超高級電気シェーバーでしたね。

編集K　シェーバーには詳しくありませんが、いろいろな面でスゴそうでした。

編集H　おふたりの間でプレゼント交換がはじまった当初は、年上であり、なにかにつけて少しいいものを身に着けたい平子さんが、無頓着な酒井さんにいいものを贈るという流れがありました。

編集K　文中にあるレザーのブックカバーやスーツケースもそうですね。

編集H　使っていないと「最近使ってないな」って目ざとく察知する平子さんと、「最近使ってないと思われそうだな」と気を遣う酒井さん。家で使うものなら、その辺の気遣いもクリアになるという素晴らしい提案です。

編集K　「自分ではなかなか買わないけど、実際にあるとうれしい」というプレゼント選びの王道も踏まえ、さすがのセレクトです。

編集H　ちなみにインタビュー時は、「酒井へのプレゼントについてコメントするときは、酒井本人は席をはずさせますね」というマネージャーさんの計らいもまた、さすがでした。

編集K　「サプライズを重んじる」というアルピーの風潮。モデルの現場かと。

編集H　マネージャーさん、自分の分のTシャツは着用せずに、酒井さんのお母様にプレゼントしたという噂もあります。

編集K　「なんでも書いちゃってください！」というマネージャーF野さん人気は編集部でも爆上がりでしたね。

取材現場でも、平子さんは平子っていた！

編集H　ところで、インタビュー中も平子さんは平子さんでしたねぇ。

編集K　普通の取材でも思いっきり平子る(※注　普通の会話から、他人から見たらイタいと思われかねない「役」に突然没入してしまう平子さん独特の現象のこと。ご本人曰く素の一面)平子さん。直視できないほど素敵でした。

編集H　個人的に好きな酒井さんに「平子さんが“平子っている”ときに虚空を見つめている」というのがありまして。こっそりチェックしてしまいました。

編集K　特に奥様へのプレゼントを語るときの平子さんですね。奥様に例年より早くプレゼント(腕時計)を渡して「秋のうちなら袖口から覗くじゃないですか」ってなかなか言えない男前発言です。

編集H　ラジオそのままの名調子に聴き惚れました。

編集H　そもそも贈りものが大好きな平子さんに対して、酒井さんが上手じゃないかっていうとそんなことは全然なくて、天賦の才が平子さんという達人によって花開きつつあるんですよ。

編集K　「平子さんは持ち物にこだわりがあるから“消えもの”を選ぶ」というのがまず大正解ですよね。

編集H　まったく贈りものに興味がない人には至れない境地です。

編集K　そう思います。贈りものが苦手な人はいくつになっても苦手ですから。

編集H　2017年、ドン・キホーテのビニールに入った手袋の中からディズニーチケットが出てきたときには聴いていて感嘆しました。平子さんならともかく、チャンサカ(酒井さんの愛称)が……！と、全リスナーが仰天したはず。あのときの酒井さんの高笑いと平子さんの唸り声は忘れられません。

編集K　いつの間にか腕を上げていたんですね。

編集H　でも、そういうサプライズって、平子さんが相手じゃなかったらできないじゃないですか。そもそも誕生プレゼント自体を贈ろうと思わなかったかもしれない。

編集K　普通の40代男性相手、しかもコンビの相方にサプライズというのは、普通の会社などではやっぱり厳しいですよね。そこへきての、2020年の「盆栽」。

編集H　実際、普段後輩には一律でAmazonギフト券を贈っているという酒井さんですからね。平子さんへの贈りものへの気合は並々ならぬものがあります。

編集K　盆栽がすべったときのために、ウニも買ってるとか、贈りもの的にデキる男すぎます。

編集H　贈りものが趣味の平子さんと、閃きと瞬発力の酒井さん。ふたりの贈りものクロニクルは、CREA1月号「贈りものバイブル」でじっくりお楽しみください！

アルコ＆ピース

平子祐希と酒井健太からなるお笑いコンビ。2006年結成。ラジオのレギュラーに『沈黙の金曜日』(FM-FUJI)、『アルコ＆ピース D.C.GARAGE』(TBSラジオ)、『まだ帰りたくない大人たちへチョコレートナナナナイト！』(SBSラジオ、酒井のみ)を持つラジオのカリスマ。YouTubeチャンネル「アルピーチャンネル」は毎週火・金更新中。愛妻家として知られる平子さんが、夫婦の愛を問いかけるエッセイ『今日も嫁を口説こうか』(扶桑社)が発売中。