履き心地抜群のモロッコ産手作りバブーシュ
緊急事態宣言以降、IDÉEでよく売れているのがバブーシュ、という大島さん。家で過ごす時間を少しでも快適に、好きなものをこだわって選びたいという人が増えていると言えそうです。
「安く済ませようと思えば、いくらでも安くていいものはあるかもしれません。でも、好きにこだわって選ぶことで暮らしへの満足感が変わると思うんです。
これまで僕たち日本人の多くが、クリスマスにいいホテルやレストランへ行く、休みをとってハワイへ行くなど、1年の中のわずか数日の特別な日を楽しみに過ごしてきた気がします。
ヨーロッパの人たちの暮らしを見ていると、特別な日だけじゃなく、なんでもない普通の日々の大切で特別という意識があって、暮らしをとても楽しんでいるなと思うんです。
淡々と過ぎる日常を、何か特別なことがなくても“気持ちいい”と感じられるのは、幸せだし、豊かなことですよね。そこに意識があれば、自ずともの選びの目も厳しくなっていくと思うんです」
そんな目で選びたいもののひとつ。それがこちらのバブーシュです。
「モロッコ・マラケシュの職人さんの手作りです。羊の本革の風合いが良く、最初は少し硬めですが、長く履くほどやわらかく、自分の足になじんできます。通常、バブーシュはペタンコのものですが、こちらはクッションも入っていて足にやさしく、歩きやすいんです」
家で過ごす時間が長くなり、1日のほとんどの時間を履いて過ごすもの。妥協せず、お気に入りを選びたいものです。
そして、デザインと機能性はもちろん、「使って楽しくなるもの」も大島さんにとって大切なテーマ。次はキッチンから、そんなアイテムをご紹介します。
2020.10.09(金)
文=前中葉子(BEAM)
撮影=平松市聖