建築への理解も深まる 華麗なグッズたち

 引き続きおすすめしたい文房具は、「オリジナル ぽち袋」。こちらももちろん館内の装飾をあしらったデザインです。

 黒は第一階段、グレーは大食堂扉のエッチングガラス、クリームは小客室のラジエーターカバーがモチーフになっています。「えっ、ラジエーターカバーにも装飾があったの……? ちょっともう1度、展示室に行きたい!」と、ミュージアムショップで驚いてしまいますよね。

 ぽち袋の台紙には、元になった装飾の写真や設計者の名前が掲載されていて、購入するだけで勉強になるのもまた興味深いのです。

 そして「オリジナルノート」にもこだわりがたくさん詰まっています!東京は下町の篠原紙工さんと共同で製作し、その高い技術力がふんだんに盛り込まれているノートです。

 上品な色合いや紙質、製本が素敵ですし、美術館内の装飾がレーザー加工で表現されています。手に取るだけで「あ、これはいいノートですね!」と文房具好きなら見抜いてしまう一品。

 カバーの色はグリーン、ブルー、ホワイト、クリームの4色展開。

 お気に入りの色を使い続けてもいいですし、仕事用ノート、趣味用ノート、アイデア帳、美術鑑賞の思い出を記すノート……などと、用途ごとに色を変えて使うのも粋だと思います。

 文房具以外にも、第一階段の壁面装飾をモチーフにしたピンクのハンドタオルや、あのノリタケとコラボレーションした食器もあるので、美術館建築を楽しんだ思い出や感動が、日常生活でも蘇りますね。

 このミュージアムグッズをきっかけに、「アール・デコって他にもどんな作品があるんだろう?」「他の美術館はどんな建築になっているんだろう?」と考えて、調べて、実際に見に行ってみるのをおススメします!

 自分の興味の幅が広がる東京都庭園美術館、そのミュージアムグッズ、ぜひ楽しんでみてくださいね!

東京都庭園美術館

所在地 東京都港区白金台5-21-9
電話番号 050-5541-8600(ハローダイヤル)
開館時間 10:00~18:00(最終入館 17:30)
入館料     展覧会ごとに定める
庭園のみ入場料 一般 200円、大学生 160円、中・高校生・65歳以上 100円
※展覧会のチケットで庭園にも入場可能
休館日 毎月第2・第4水曜日(祝日の場合は開館、翌日休館)、年末年始
https://www.teien-art-museum.ne.jp/

※価格は、すべて税込みを表記

大澤夏美(おおさわ なつみ)

ミュージアムグッズ愛好家。札幌市立大学でメディアデザインを学び、北海道大学大学院文学研究科にて博物館経営論の観点からミュージアムグッズを研究し修了。現在も全国各地のミュージアムグッズを追い求めている(収集は1,000点以上)。様々な媒体で、博物館経営論の見地からおすすめできるミュージアムグッズを紹介。ミュージアムグッズを通じて博物館の魅力を広める活動に邁進している。note:https://note.com/momonoke