美術館や博物館へ出かけたら、作品の優れたデザインを活かしたミュージアムグッズも楽しみのひとつ。定番のポストカードやステーショナリー類のみならず、食器やアパレルなど、日常使いできるアイテムも増えています。
ここでは、こだわりのオリジナルグッズを展開するミュージアムを、ミュージアムグッズ愛好家の大澤夏美さんがガイドします。
【香川】丸亀市猪熊弦一郎現代美術館

香川県の丸亀駅に降り立ち、さて、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館はどこかな……と駅前広場を見回すと、視界の端に映るのは建築家・谷口吉生による美しい美術館建築。
そして猪熊弦一郎による壁画やオブジェが、私たちを出迎えてくれます。


1991年に開館した丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(MIMOCA)は、猪熊弦一郎本人により寄贈された約2万点の作品を所蔵しており、主に常設展で彼の画業に触れることができます。
この地域で暮らす方々にとってここは、「幼い頃から猪熊弦一郎の作品に触れることができる環境」なんだな、と羨ましい気持ちになっちゃう。
ましてこんなに美しい美術館で見ることができるなんて、とても素敵なことだと思います。

ミュージアムグッズの種類も豊富で、どれを買おうか迷っちゃいます。
おすすめは手ぬぐい、ハンカチ、風呂敷、クロスなどの布物でしょうか。好きな動物のモチーフを探しても楽しいですし、日常生活にピリッとスパイスをくれそうな作品のグッズまで、幅広く様々なデザインのものが見つかります。

手ぬぐいなら、「手ぬぐい(猫列)」はどうでしょう? 猪熊弦一郎は多くの猫にまつわる作品を描いた作家。賑やかな猫たちの声が聞こえてきそうですね。
「あら、素敵な猫の絵ですね」「ふふふ……実はこれ、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館で買ったものでしてね……」なんて、猫好きさん同士での会話も弾みそう。
色は青と白の2色展開。どちらも爽やかで、これからの季節にピッタリです。
2020.09.21(月)
文=大澤夏美
撮影=釜谷洋史