東京のオーケストラがかつてないほど熱い。世界的な一流指揮者を音楽監督に迎え、来日する海外オーケストラに負けないくらい、感動的でハイレベルなコンサートを行っている「在京オケ」を、今聴かないのはもったいない!

 ここでは、“東京”の名を冠したオーケストラの注目公演と、生オーケストラも楽しめる“東京”バレエ団を紹介しよう。


オケの信頼篤いマエストロとの
満を持してのスペシャル「第九」

ジョナサン・ノット×東京交響楽団
auカブコム証券 presents『第九』2019

 年末恒例のベートーヴェン『交響曲第9番《合唱付》』を聴くなら、東京交響楽団がおすすめ。

 2014年から音楽監督を務めるジョナサン・ノットはイギリス出身の指揮者。ウィーン・フィルやベルリン・フィルなどヨーロッパの一流オケに頻繁に登場する彼が東京のオーケストラのシェフに就任したときは大きな話題になった。

 ノット氏自身が東響(東京交響楽団)の響きに魅了され、任期を延長するほどの相思相愛ぶりなのだ。ノット時代に入ってオケのファンも増え、定期演奏会の熱気も凄いことになっている。

 東響とのベートーヴェンの『第九』はこれが初となり、大きな注目を浴びているが、オケを限界まで挑戦させ、次々と古いカラを突き破ってきたノットだけに「どんな名演になるのか?」と大きな期待が寄せられている。

 噂によるとオケはコンパクトな編成で、ありきたりではない個性的なアプローチになるらしい。声楽ソリストも充実しており、有名なオペラ歌手のサイモン・オニールも参加。「クラシックの殿堂」サントリーホールでの二晩は、特別な感動に包まれるはずだ。

ジョナサン・ノット×東京交響楽団
auカブコム証券 presents『第九』2019

●2019年12月28日(土) 18:30開演
●2019年12月29日(日) 14:00開演
会場 サントリーホール
問い合わせ先 TOKYO SYMPHONYチケットセンター
電話番号 044-520-1511
http://tokyosymphony.jp/

2019.12.03(火)
文=小田島久恵