師走の風物詩が37年ぶりに刷新!

東京バレエ団『くるみ割り人形』

 師走のオーケストラの風物詩が『第九』なら、バレエのそれは『くるみ割り人形』。

 チャイコフスキーの華麗な音楽に乗って、カラフルな聖夜のファンタジーが繰り広げられる「くるみ」は、子供だけでなく大人の心も楽しませてくれる。

 今年大きく注目されているのは、37年ぶりにリニューアルされる東京バレエ団のプロダクション。

 創立55周年を迎えるにあたり、芸術監督・斎藤友佳理氏のもと昨年末から着々と新制作の準備が進められている。

 装置と衣装はロシアで新しく製作され、演出と振付も新しくなるというフレッシュな版だ。

 東京バレエ団は、頻繁に海外公演を行っている国内唯一のバレエ団で、レパートリーもクラシックからコンテンポラリーと幅広く、偉大な振付家モーリス・ベジャールは彼らのために『ザ・カブキ』『M』といったオリジナル作品を振り付けた。

 ぴったり美しく揃ったコール・ド・バレエ(群舞)は、世界中のバレエ団の模範となるものと高く評価されている。

 バレエの「魅せ方」もクオリティが高く、今この時代にどんなバレエを上演すべきか、とても鋭いセンサーを持っているのだ。公演に足を運ぶたびに「このバレエ団は凄い」と思う。

 3日間の公演で主役を踊る3組のカップルはそれぞれ違った個性があり、女性ダンサーも男性ダンサーも魅力的だ。

 プリンシパルとして安定した踊りを見せる二組と、最終日には初役となる若手ペアも登場。どの日を選んでも外れなしの公演だ。

東京バレエ団『くるみ割り人形』

●2019年12月13日(金) 19:00開演
●2019年12月14日(土) 14:00開演
●2019年12月15日(日) 14:00開演
会場 東京文化会館
問い合わせ先 NBSチケットセンター
電話番号 03-3791-8888
https://www.nbs.or.jp/

小田島久恵(おだしま ひさえ)

音楽ライター。クラシックを中心にオペラ、演劇、ダンス、映画に関する評論を執筆。歌手、ピアニスト、指揮者、オペラ演出家へのインタビュー多数。オペラの中のアンチ・フェミニズムを読み解いた著作『オペラティック! 女子的オペラ鑑賞のススメ』(フィルムアート社)を2012年に発表。趣味はピアノ演奏とパワーストーン蒐集。

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2019.12.03(火)
文=小田島久恵