この記事の連載

 初めての盆栽、どんな樹木を選べばいい? 育て方のコツは? ――浜松で盆栽&ギャラリー「頭山」を運営する“盆栽ブラザーズ”こと大端将さん、鈴木林太郎さんに、「伝統を表現する」「枝葉の変化を味わう」「花を愛でる」「実を楽しむ」の4つの目的別におすすめの盆栽と、盆栽と鉢を組み合わせる“鉢合わせ”のポイントについて教えてもらいました。


まずは覚えておきたい「松柏」と「雑木」

 盆栽の樹木を選ぶ際に、まず押さえておきたいのが、盆栽は樹木の種類で「松柏(しょうはく)」と「雑木(ぞうき)」の大きく2つに分類されること。

 「松柏類」は、文字通り松や真柏(しんぱく)などに代表される王道の盆栽。常緑で一年を通じて姿が変わらないのが大きな特徴。古くから親しまれていて、樹齢100年を超える盆栽も存在する。

 一方「雑木類」は、四季折々の変化を楽しめる樹木のこと。紅葉(もみじ)に代表される紅葉、落葉するものや、梅や藤など花が咲くもの、柿や紫檀といった実がなるものなど、種類は多岐にわたる。

「どの樹木も日当たりと風通しの良い場所を好むため、屋外で育てるのが基本です。剪定に適したタイミングや、どこから切り落とすかなどは樹木の状態によって変わります」(大端さん)

2025.07.24(木)
文=河西みのり