東京は世界有数のエンタテインメント・シティ! そこでぜひ訪れたいのが東銀座にある歌舞伎座です。
歌舞伎はユネスコの無形文化遺産にも登録されている日本が誇る伝統芸能。ちょっと敷居が高いのでは……と、思いきや、実はそうでもないのです。
CREA WEBの東京特集、歌舞伎企画第1回では、歌舞伎座そのものをクローズ・アップ! 若手実力派女方として注目の歌舞伎俳優・中村梅枝さんが、特別に場内を案内してくださることになりました。
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女方は歌舞伎の華!
中村梅枝さんに注目です
すべての役を男性俳優が演じる歌舞伎という演劇の大きな特色に、女方(おんながた)の存在があります。それは舞台の上だけに花開き実を結ぶ、美しくも艶やかな女性。
梅枝さんは、女方の名門・中村時蔵家に生まれ、1994年に6歳で四代目梅枝を襲名して歌舞伎座で初舞台を踏まれました。
品のある美しい容姿と情のこもった演技で多くの観客を惹きつけ、確かな技術に基づく高い演技力は通の歌舞伎ファンの間でも高く評価されています。
歌舞伎が毎月上演されているのは
銀座の歌舞伎座だけ!
歌舞伎座の威風堂々たるそのたたずまいは絶好の“写真映え”スポット。
11月の歌舞伎座は特別仕様! 正面玄関前から頭上を見上げると、何やら見える紫色の立方体が……。
これは櫓といって、毎年恒例の「吉例顔見世大歌舞伎」が上演される11月だけしかお目にかかれないもの。
櫓の正面に染め抜かれているのは歌舞伎座の座紋である「鳳凰丸」。歌舞伎座内外では大小いくつもの「鳳凰丸」に出会えます。
公演は11時と16時半開演の
2プログラム制が基本
歌舞伎座ではプログラムの異なる二部制の公演が基本となっています。
今月、2019年11月のチラシに則して見ていきましょう。11時開演の昼の部、16時30分開演の夜の部共に3演目が上演されています。
昼の部と夜の部はそれぞれにチケットが必要ですが、そのどちらでも1枚のチケットで3作品が観られるのです。
予算に合わせて
チケットは5種類!
チケットは1階桟敷席(20,000円)、1等席(18,000円)、2等席(14,000円)、3階A席(6,000円)、3階B席(4,000円)の5種類があります。※料金は2019年11月公演に基づく、税込。
3階席は一般演劇に比べてかなりお得な価格設定だけに早めに売り切れがち。観劇を決めたら即! 予約しましょう。
時間と予算が節約できる
幕見席
チケットを買おうとしたら1等席しか残席がなかった。幕間を含めるとおよそ4時間にも及ぶ公演時間の長さが不安……。
そんな方々にご紹介したいのが観たい演目だけを単品で観られる幕見席です。
これは歌舞伎座独自のシステムで、独立した入口から入るためロビーには出られませんが、場所は3階席最後列のすぐ後ろなので観劇の条件は3階B席とさほど変わりません。
全席自由で当日のみの販売。料金は500円~2,000円となっています。※2019年11月公演に基づく、税込。
1、2、3階それぞれに
さまざまな売店が!
演目と演目の間には、幕間(まくあい)と呼ばれる休憩時間があり、30分ほどの長い幕間では場内の食堂(事前に予約を!)や売店を利用して食事を楽しむこともできます。
売店によって品揃えは異なり、お弁当やアルコールを含む飲み物、お菓子などのほか、さまざまなお土産が販売されています。
人気キャラの歌舞伎コラボグッズや限定商品など盛りだくさんなので、開演ギリギリに劇場に飛び込んだのでは存分に楽しめなくてもったいない!
2019.11.16(土)
文=清水まり