主演ドラマなど
着実にキャリアを蓄積

――それでは「電王」の撮影期間で、中村さんが学ばれたことを教えてください。

 「電王」はいろんな役に憑依する設定でもあったりするので、ひとつの作品で、いろんなキャラクターを演じられるのは楽しかったし、勉強になりました。今こうやって、俳優を続けられているのは「電王」のおかげだと思っていますし、自分にとって大切な宝物です。その後、引退した後の復帰作となった『スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号』の舞台挨拶などでも、みなさんの「侑斗!」という温かい声援を受けて、さらに実感しました。

――その後「ラストメール2 ~いちじく白書~」や「もやしもん」といったドラマでは、主演を務められます。

 「電王」をきっかけに、そういう主演作で、コミカルなお芝居もやらせていただいたんですが、今思えば、主演としての責任を考える余裕もなく、自分の至らない部分もたくさん見えて、日々精一杯な気持ちでやっていましたね。気づいたら、夜になっていて、次の日の撮影の準備をしている感じ。「もやしもん」は菌やウィルスが肉眼で見える学生役だったので、CG合成するための一人芝居がとても多かったのですが、「電王」での経験がとても役立ったのを覚えています。

2018.10.19(金)
文=くれい響
撮影=佐藤 亘